四十九日のお布施とは四十九日の法要の際にお寺や僧侶に払う謝礼です。四十九日は仏教の法要の一つで忌明けの日とされます。このページ では四十九日のお布施の相場・金額、お布施を入れる袋・封筒の書き方・表書き、水引き、お布施を渡すタイミング・渡し方、お布施のマナー(包むお金は新札か旧札か?)を解説します。なお、参考情報として浄土真宗の四十九日についても解説します。
目次
1.四十九日のお布施とは |
四十九日のお布施とは「四十九日法要」の際にお寺や僧侶に支払う謝礼(現金)をさします。四十九日は仏教の法要のひとつで死後49日目に行われるものです。 忙しい現代では通夜、葬儀・葬式、初七日を過ぎるとしばらくの間は遺族のみで供養することが多くなっていますが、四十九日には忌明けの区切りとして遺族だけではく、親族や、親しかった友人なども集い、四十九日の法要(忌明け法要)が行われます。 |
四十九日法要のお布施(法事のお布施)とは | |
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亡くなった人の供養のために行なう儀式を法要と言います。四十九日法要、一周忌、三回忌、七回忌などが主な法要です。こうした法要の際には僧侶にお礼をお渡ししなくてはなりません。僧侶に渡すお礼(現金)をお布施と言います。 ▼ お布施以外にもお渡しするものがあります。準備しましょう。 ・お布施(または御経料)…謝礼としてお渡しするものです。 ・お車代…自宅などに、僧侶にお越し頂いた場合にお渡しするものです ・御膳料…法要のあとの会食=お斎(読み方「おとき」)への出席を僧侶が辞退された場合にお渡しするものです。 |
2.四十九日のお布施 金額相場 |
ここでは四十九日のお布施の相場をご紹介します。通夜・葬式(葬儀・告別式)では戒名料もお渡ししていましたが、四十九日の法要では戒名料は必要ありません。 納骨式について…四十九日の忌明けの区切りとして納骨が行われることも多いようです。もし四十九日の法要と合わせて納骨式を行う場合には、そのための謝礼も用意します(納骨式については[2-2]で解説します)。 |
[2-1]四十九日 法要のお布施 金額相場 | |
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▼お布施その他の金額の目安をご紹介します ・御布施(または御経料)は、3万円程度〜。(★1) ・お車代は、5千円〜1万円くらい。 ・御膳料は、5千円〜2万円くらい。(★2) (会場の格・ランク・クラスによって異なります) ★1. お布施の金額(料金・値段)については、お寺に予約する際に確認しておくと安心です。 ★2. 僧侶が法要のあとの会食(お齋)に同席して下さる場合には、お膳料は必要ありません。 |
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[2-2]納骨のお布施・納骨式のお布施 |
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[納骨法要] 忌明け(四十九日)の法要(僧侶による読経と焼香)のあと、墓地にて納骨法要を行なうことがあります(納骨は四十九日の忌明けに合わせて行われるケースが最も多いようです)。 納骨が済んだあとは、故人の供養のために会食をする場合が多いようです。 もし、四十九日法要の際に納骨を行わない場合は、一周忌の法要と合わせて納骨を行います。 [準備するもの] 納骨には、埋葬許可証が必要です。 死亡届を出すと、市町村役場から「火葬許可証」「埋葬許可証」が発行されます。納骨法要には、埋葬許可証を持参しましょう。 卒塔婆が必要な宗教もあり、事前に菩提寺に確認をしておきます。お寺に事前に費用を確認し(費用を尋ねるひとこと例「卒塔婆を付けたいのですが費用を教えて下さい」など)白い封筒に「御卒塔婆料」「御卒塔婆供養料」などと書きます。卒塔婆は施主でなくても親族、友人なども付けることができます(宗派によっては卒塔婆を用いませんのでご注意下さい。浄土真宗では卒塔婆は用いません。) ※卒塔婆については「四十九日のページ」へ>>> その他に、お線香、お花、香炉などが必要です。水桶は先方で拝借できるケースが多いようです。 僧侶への謝礼としては、「御布施」「お車代」を用意します。 その他に、卒塔婆供養(上述)をしてもらう場合には「御塔婆供養料」も用意します。 法要の後の会食を僧侶が出席を辞退した場合には、「御膳料」も必要です。 ▼金額の目安をご紹介します ・お寺で四十九日法要と納骨式を合わせて行う場合には3〜10万円くらい。 ・四十九日法要から、会場を移して納骨式を行う場合には5万円〜。 ・別途、納骨式だけを単独で行う場合の御布施または御経料は、3万円程度。 お車代は、5千円〜1万円くらい。 御膳料は、5千円〜2万円くらい。 卒塔婆代は、寺に確認してください。1本につきだいたい3,000円くらいです ※法事と納骨を合わせて行う場合に、お寺によっては更に別途費用が必要なこともあります。 予約の際に、事前にお寺にお布施の料金(価格・値段)を確認しておくと安心です。 |
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3.お布施の袋の書き方(お布施の書き方) |
お寺、神社、教会へのお礼は、宗教によって異なります。 どの宗教でも共通して使える表書きは「御礼」です。 もし不祝儀袋を使う場合は、仏式以外では、はすの模様入りの袋は使いません。 お布施を僧侶に渡すときは、小さな盆などにのせて渡します。手渡しや、直接床や畳の上に置くことは失礼になります。 |
神道・キリスト教の法要のお礼は「お布施」のページで解説>>> |
お寺へのお礼(お布施ほか)マナー |
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仏式の場合のマナー・作法 |
表書き |
・お布施・御礼・御読経料・御回向料など。 |
表書きの墨 |
・薄墨ではなく、ふつうの濃い墨で書く |
のし |
・つけない |
水引き |
・市販の袋や白い封筒でも良い。二重になった封筒は避け、郵便番号の無い白い封筒を使う。 ・もし水引きをかける場合は、関東では黒白(白黒)・双銀、関西では黄白(白黄)が用いられる。 ・半紙の中包みに入れ、奉書紙で慶事の上包みの折り方【参照:のしのページ】をして、水引きをかけない形が丁寧な形。 |
新札か旧札か |
・新札でも構わないとされる。 |
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4.お布施の渡し方、渡すタイミング |
僧侶には法要の後でお礼をお渡しします。 会食(お斎)に出席された場合にはその後にお渡しします。 |
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法事のお布施・法要のお布施(四十九日) | |
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法要が終わったら、僧侶にお礼を述べてお布施をお渡しします。 もし僧侶が法要のあとの会食(お齋)に同席して下さる場合には、お布施を渡すのは会食のあとです。 下記に詳しくご説明します。 |
[4-1]会食の予定が無い場合 | |
・参列者には、引き出物の他に折り詰めの料理、酒の小瓶をお持ち帰りいただきます。 ・僧侶には、引き出物、折り詰めの料理、酒の小壜のほかに、御布施または御経料、お車代の2つを用意します。 | |
[4-2]会食がある場合。会食(=お齋 ※お齋=おとき、と読みます) | |
僧侶が食事を辞退した場合 | |
・もし、僧侶がお斎を辞退されたら、御布施(または御経料)、お車代のほかに御膳料を加えた3つをお渡しします。 引き出物もお持ち帰りいただきます(場合によっては酒の小壜もつけます)。 | |
僧侶が会食に参加した場合 | |
・もし、僧侶がお斎におつきあい下さったのなら、御布施(または御経料)、お車代をお渡しします。 引き出物もお持ち帰り頂きます(場合によっては酒の小壜も付けます)。 |
お布施の渡し方 | |
お布施を渡すタイミングと渡し方 | |
・法要の僧侶の読経が終わり、お帰りになる際にお布施をお渡しします(必要に応じてお車代、御膳料もお渡しします)。 ・会食に出席された場合にはお帰りになる際にお布施とお車代をお渡しします。 ・お布施は直接手渡すのではなく切手盆などの小さなお盆に載せ、僧侶から見て正面に見える向きに置いてお渡しするのがマナーです。 | |
お布施を渡す時のひとこと(文例・例文) | |
「本日は、お心のこもったおつとめをして頂きましてありがとうございました。おかげさまで祖父の四十九日を無事に終えることができました。 些少ではございますが、これはお礼でございます。どうぞお納め下さい。 これからも色々とお世話になりますがどうぞ宜しくお願い申し上げます。 本日は本当にありがとうございました。」 |
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[2]納骨のお布施・納骨式のお布施 |
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[納骨法要] 忌明け(四十九日)の法要(僧侶による読経と焼香)のあと、墓地にて納骨法要を行なうことがあります(納骨は四十九日の忌明けに合わせて行われるケースが最も多いようです)。 納骨が済んだあとは、故人の供養のために会食をする場合が多いようです。 もし、四十九日法要の際に納骨を行わない場合は、一周忌の法要と合わせて納骨を行います。 [準備するもの] 納骨には、埋葬許可証が必要です。 死亡届を出すと、市町村役場から「火葬許可証」「埋葬許可証」が発行されます。納骨法要には、埋葬許可証を持参しましょう。 卒塔婆が必要な宗教もあり、事前に菩提寺に確認をしておきます。 その他に、お線香、お花、香炉などが必要です。水桶は先方で拝借できるケースが多いようです。 僧侶への謝礼としては、「御布施」「お車代」を用意します。 その他に、卒塔婆供養をしてもらう場合には「御塔婆供養料」も用意します。 法要の後の会食を僧侶が出席を辞退した場合には、「御膳料」も必要です。 ・金額の目安をご紹介します(2019年12月現在) 御布施または御経料は、3万円程度。 お車代は、5千円〜1万円くらい。 御膳料は、5千円〜2万円くらい。 卒塔婆代は、寺に確認してください。1本につきだいたい3,000円くらいです ※法事と納骨を合わせて行う場合に、お寺によっては別途費用が必要なこともあります。 予約の際に、事前にお寺にお布施の料金(価格・値段)を確認しておくと安心です。 |
5.浄土真宗の四十九日 |
浄土真宗の場合、お寺や僧侶に渡す謝礼は「お布施」という表書きのみ用います。「お供料」などは用いません。 |
浄土真宗の四十九日 |
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[白木の位牌を処分し過去帳に記載する] 浄土真宗では塗りの位牌(本位牌などとも呼ばれます)を用いず、四十九日を迎えた時にお寺に依頼して処分して頂き過去帳に記載します。 四十九日法要を自宅で行う場合と、お寺でする場合とで必要なものや費用が異なりますので予約の際にお寺に確認してください。 (例えばお寺で行う際には、場所代・会場代が必要とされる場合もあり、表書きは「御灯明料」「御明料」などとしてお寺に納める形となります。お寺によって異なりますので予約の際に確認をして下さい。) 例えば、自宅で四十九日の法要を行う場合には、僧侶への謝礼としては、「御布施」「お車代」を用意します。 法要の後の会食を僧侶が出席を辞退した場合には「御膳料」も必要です。いずれも白い封筒に入れるか、お布施のみ黒白の水引のある袋に入れます。 |
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