12月の時候の挨拶》上旬・中旬・下旬の挨拶文 書き出しと結びの例文

12月の時候の挨拶、季節の挨拶のページ。季節の言葉/季節の挨拶の言葉とは、手紙やはがきの書き出しや、メールの冒頭に使われる時候の挨拶をさし、ビジネス文書の冒頭などにも用います。12月の季節の言葉の例・文例集(初旬/上旬・中旬・下旬/12月末)を掲載します。
なお、合わせて季語も紹介します。(季語は俳句の中でその季節を表す言葉として用いられるもので、俳句には必ず盛り込むこととされています)

1.「12月」の時期について(旧暦と新暦)

 現在、日本では新暦(グレゴリオ暦)が使われていますが、季節の挨拶には、旧暦から来るものや二十四節気から来るものがあります。
 ここでは、現在の12月が旧暦のいつにあたるのか、また二十四節気の中ではどれが12月に該当するのかについて説明します。
(1)12月とはどんな季節?
・二十四節気では
(※二十四節気をすべて見る>>
大雪(たいせつ)…二十四節気のひとつ。現在の12月7日頃のこと(※その年によって異なる)。
この頃には大雪が降る頃とされる。
冬至(とうじ)…二十四節気のひとつ。現在の12月22日頃のこと(※その年によって異なる)。
この日は一年で最も夜が長く、昼が短い日とされる。
・旧暦では新暦2023年の12月1日は…旧暦では10月19日頃となる。
新暦2024年の1月11日が、旧暦では2023年12月1日
新暦2024年の12月1日は…旧暦では11月01日頃となる。
新暦2024年の12月31日が、旧暦では2024年12月1日
新暦2025年の12月1日は…旧暦では10月12日頃となる。
新暦2026年の1月19日が、旧暦では2025年12月1日
(2)12月にまつわる言葉
師走(しわす)………陰暦の12月のこと。
極月(こくげつ)………12月の異名。
歳末(さいまつ)………年の暮れという意味。年末の時期をさすことば。
大晦日(おおみそか)………12月31日のこと。一年の最後の日という意味。おおつごもりともいう。
クリスマス………12月25日のこと。前日の夜はクリスマスイブという。

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2.12月の時候の挨拶/季節の挨拶の文例・例文
(「初冬の候」などのように、〜の候をつけて使えます)

・それでは、手紙やはがきをはじめメール、ビジネス文書などに使える季節の挨拶/時候の挨拶を紹介します。
 年によって暑さ寒さなどの気候が異なります。大雪が降る12月もあれば、温暖で過ごしやすい12月もあります。その時の季節感、実際の感覚に応じて季節の挨拶を使い分けて下さい。
12月に使う時候の挨拶
12月を表わす言葉解説挨拶文書き方文例・例文

[はみだし情報]
◆12月の初旬を表す言葉は?
12月7日頃は大雪(大雪)です。それでは12月1日から12月7日(大雪)までの間を表す季節の言葉は?
(なお、手紙などでは先方に届くまでの日程をふまえ、「大雪」を数日前倒しで使っても構わないとされます。)
→暦の上では12月初旬の時期は基本的には冬です。手紙などでは

「師走に入り、間もなく大雪(たいせつ)。この月が一番短く感じられます」二十四節気の大雪ですが「おおゆき」と読まれてしまうと違う意味に誤解されそうで、使うかどうか迷うところです。
「師走に入りいよいよ慌ただしく毎日が過ぎて行きます」
「師走に入り街が赤と緑に染まっていきます」などのように間もなく訪れる年末やクリスマスに触れるほか、
「はや師走。炬燵が恋しい頃となりました」のように冬の季語のコタツを師走と組合あせても良いでしょう。
◆12月末を表す言葉は?>>>

12月を表わす言葉解説挨拶文書き方文例・例文
・師走
 ・陰暦の12月のことをさしますが、手紙では新暦にも使われます。[個人あて文例]
・拝啓 早いもので今年も師走となりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。
[ビジネス文書では]
・師走の候 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
【手紙に使う場合の結び・結語について】頭語と結語はセットになっています。「拝啓」を用いた場合の結語は「敬具」となります。
親しい間柄の相手に対する手紙で書き出しに[「拝啓」などの頭語を用いない場合には結び・結語も決まった語を用いません。
親しい相手への結びの例としては
「取り急ぎ近況報告まで。」
「取り急ぎお知らせまで。」
「取り急ぎお見舞い申し上げます。」
「またお会いしましょう。お元気で。」など
・大雪
 ・12月7日頃をさします。
この頃に大雪が降るとされます。
[12月上旬に]
[ビジネス文書では]

・大雪の候 貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
12月に使う時候の挨拶(つづき)
12月を表わす言葉解説挨拶文書き方文例・例文
・歳末
 ・年末の時期をさすことばです。[個人あて文例]
・拝啓 今年も残すところあとわずかとなりました。お変わりなくお過ごしでしょうか。
・拝啓 歳末ご多忙の折 いかがおすごしでしょうか。
[ビジネス文書では]
・歳末の候 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
【手紙に使う場合の結び・結語について】頭語と結語はセットになっています。「拝啓」を用いた場合の結語は「敬具」となります。
親しい間柄の相手に対する手紙で書き出しに[「拝啓」などの頭語を用いない場合には結び・結語も決まった語を用いません。
親しい相手への結びの例としては
「取り急ぎ近況報告まで。」
「取り急ぎお知らせまで。」
「取り急ぎお見舞い申し上げます。」
「またお会いしましょう。お元気で。」など
・冬至
 ・12月22日頃をさします。
一年で最も夜が長い日とされます。
[個人あて文例]
・拝啓 今年の冬至は例年になくおだやかな気がいたします。お変わりなくお過ごしでしょうか。
[ビジネス文書では]
・冬至の候 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
・クリスマス
 ・クリスマスはもともとは日本の行事ではないのですが12月の行事として定着しています。[12月全般に使える文例]
[個人あて文例]

・拝啓 街にジングルベルが流れる季節となりました。お元気でお過ごしでしょうか。
・クリスマスのイルミネーションが美しく輝いています。お変わりなくお過ごしでしょうか。
・街にクリスマスツリーが美しく飾られる頃となりました。お元気でお過ごしでしょうか。

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12月に使う時候の挨拶(つづき)
12月を表わす言葉解説挨拶文書き方文例・例文
・初冬
 ・冬の始まりの時期に使います。旧暦では暦の上ですでに冬になっていますが、実際の季節感としては、12月は冬の始まりの時期です。[12上旬の文例]
[個人あて文例]

・拝啓 初冬の候 皆様におかれましてはお変わりなくお過ごしでしょうか。
[ビジネス文書では]
・初冬の候 貴社におかれましては益々御清祥のこととお慶び申し上げます。
・暮れ・年の暮れ
 ・12月全般に使えます。[12月上旬、中旬、下旬]
[個人あて文例]
・拝啓 暮れも押し迫ってまいりましたがお変わりなくお過ごしでしょうか。
[ビジネス文書では]
・年の暮れのご多忙の折、ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
【手紙に使う場合の結び・結語について】頭語と結語はセットになっています。「拝啓」を用いた場合の結語は「敬具」となります。
親しい間柄の相手に対する手紙で書き出しに[「拝啓」などの頭語を用いない場合には結び・結語も決まった語を用いません。
親しい相手への結びの例としては
「取り急ぎ近況報告まで。」
「取り急ぎお知らせまで。」
「取り急ぎお見舞い申し上げます。」
「またお会いしましょう。お元気で。」など

[はみだし情報]
◆12月末を表す言葉は?
12月22日頃は冬至です。それでは12月22日から12月31日(12月末)までの間を表す季節の言葉は?
→暦の上では12月末の時期は基本的には真冬の時期です。手紙などでは

「冬至も過ぎ、今年も残すところあとわずかです」
「歳末の候 子供たちも冬休みに入り一層慌ただしく感じられます」などのように間もなく訪れる春や、まだ残る冬の寒さに触れるほか、
「師走も残りわずか。みかんを食べた昔を思い出します」みかんは冬の季語です。
「今年も年越しが近づいて来ました」など。いよいよ年末が近い感じが伝わります。


◆ちなみに12月の初旬を表す言葉は?>>>

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3.参考情報「季語」について
(「初冬の候」などのように、〜の候をつけて使えます)

下記に季語についてご説明いたします。
ちなみに旧暦の12月は、ほぼ新暦の1月にあたり冬の季語となります。(日にちはその年によって少しずつ異なりますが)
1.季語とは、俳句の中で、その季節を表わすことばとして用いられるものをさします。俳句を作る際には、必ずもり込むこととされています。季題と呼ばれることもあります。
 
2.季語は1つの俳句に1つだけしか用いません。季語を2つ以上用いることを、季語を重ねる、季重ね、季語重ねなどと言います。
3.季語をもりこまない俳句のことを、無季俳句と呼びます。また、川柳のように、世相を風刺的に表わしたり批評したりするものには、季語は不要とされています。
4.連歌や俳諧でも季の詞(きのことば)、四季の詞という形で用いられることばがあります。
※なお、手紙の冒頭部分に用いられる季節の言葉は「時候の挨拶」と言い、季語とは区別されます。
季語の一部を下記に紹介します。
(新暦と旧暦とがありますが、冬の季語の一部を掲載します)
なお季語については、別ページでもっと詳しく紹介しています>>
分類冬の季語の例
(冬の季語ですが12月以外のものも含まれますので注意して下さい。)
時候師走、年の瀬、年越し、小寒、霜月、大晦日、年の暮れ、霜夜、年の内、神無月、節分、など
天文小春日和、初雪、雪、樹氷、北風、冬の雨、霧氷、霜、冬凪、雪晴、風花、オリオン、木枯らし、流氷、など
地理冬の山、山眠る、枯れ野、冬の海、冬の川、冬の波、冬田、時雨、など
人事炭、炭俵、ストーブ、炬燵(こたつ)、火鉢、家事、スキー、スケート、雪見、暖房、湯田んぼ、風、竹馬、火の番、雪だるま、など
行事針供養、柚子湯、節分、除夜、クリスマス、降誕祭、酉の市、羽子板市、豆撒き、社会鍋、など
忌日一茶忌、漱石忌、芭蕉忌、近松忌、など
動物鶴、白鳥、狐、熊、熊穴に入る、冬の雁、ウサギ、鯨、鱈、鰤(ぶり)、千鳥、寒雀、鴨、ふぐ、など
植物枯れ木、枯葉、枯れ尾花、水仙、寒椿、さざんかなど
食物鴨鍋、鯛焼き、鱈場蟹、ちり鍋、寒餅、人参、大根、白菜、みかん、葱(ねぎ)、など

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