葬式葬儀の流れマナー》お通夜/準備/お花/参列/時間/法事法要/通夜/初七日

突然の悲しい出来事。ご遺族がやらなくてはならないことが沢山あります。
お通夜、葬儀・お葬式、法事・法要まで、全体の流れを頭に入れていただくと、落ち着いて手配ができるのではないでしょうか。このページでは葬儀・お葬式の流れと手順、亡くなってから葬儀までのおよその日程、遺族が相談して決めなくてはならないことやマナー(お布施の包み方、葬儀のお花など)をご説明いたします。

葬式・葬儀 関連ページ

1.亡くなってからお通夜、葬儀、法要までの流れと
  「葬儀の流れ」

◉死亡してからのおおまかな流れは下記のとおりです。
1.[死亡宣告から葬儀・告別式を終えて火葬まで]
〜死亡宣告〜死亡届〜お通夜〜葬儀・告別式〜火葬〜還骨法要
2.[初七日から年忌法要まで]
〜 初七日〜四十九日・忌明け〜納骨〜初盆〜年忌法要
◉死亡してからの日程のめやす
亡くなってから少なくとも24時間が経過するまで火葬をすることは認められていません。最短での日程は以下の通りになります。
【日程を決める前に】
・仏滅などの六曜を確認する

友引は縁起が悪いから葬儀を行わないという俗説がありますが、実際には火葬場が友引に休みであるため、葬儀は行いません。但し通夜は友引でも行います。
葬儀が友引にあたってしまう場合には1日ずらして一日目を「仮通夜」とする場合もあります。仮通夜は近親者のみで執り行います。
・火葬場の予約状況を確認する。
葬儀社に頼んで火葬場の予約状況を確認します。
【最短の場合の日程】

死亡してから葬儀までの日程

1日目(死亡当日)納棺
2日目(翌日)通夜
3日目(翌々日)葬儀・告別式・火葬(初七日の法要までこの日に行う家も多い)
ここでは基本知識として、死亡してから年忌法要までを理解しましょう。
◉下記に、葬儀の流れ・葬儀の手順を含む流れ を順番にご説明します

葬儀の流れ(葬儀の手順)

1.死亡の確認と死亡診断書の作成
1)医師により
「死亡診断書」が作成される。

…死亡診断書は4.の退院手続きのときに受取る場合が多い。
2)家族や親族および、本人の職場や学校に知らせる。
故人の友人のうち、ごく親しい人にも知らせる。
他の人は、お通夜や葬儀の日程が決まってから知らせる。
項目死亡診断書の概要
医師により作成されます。
故人のお名前◉例:丸田一朗
故人の生年月日◉生年月日がわからない場合はおよその年齢を記載
死亡時刻◉◯◯年◯◯月◯◯日◯◯時◯◯分
死亡場所◉選択肢から死亡場所選び、さらに住所や病院名を記載
死亡原因◉病名など
死因の種類◉病死、自然死、外因死などから選択
その他◉外因死の場合、場所や状況などを記載
2. 遺族で相談をする につづく
2. 遺族で相談をする
1)まずは喪主を決める。
一般的には配偶者、または長男などが執り行う。
2)病院で亡くなった場合には、遺体の搬送先を決める。
3)葬儀社を決める。
4) お通夜や葬儀の日程は 葬儀社や寺と相談してから決めることになる。
項目決めなくてはいけないこと
遺族で相談して決めましょう。
喪主◉故人と最も縁が深い人がつとめる。
一般的には配偶者。配偶者が高齢の場合は長男など。戦前は配偶者ではなく長男が多かった。長女でも構わない。遺族で相談して決める。
葬儀を行なう場所◉自宅、葬祭場、お寺、ホテルなど
遺体の搬送先◉病院から遺体を搬送する先はどこにするか?自宅、斎場など
葬儀の依頼先◉葬儀社に依頼する場合は、どの葬儀社にするかを決める。葬儀を斎場で行なう場合は、斎場を保有する葬儀社に依頼する。
寺への連絡◉菩提寺または、近くにある菩提寺と同じ宗派の寺。菩提寺がわからない場合は葬儀社に依頼すればすべて手配をしてくれる。
遺影◉故人の人柄が伝わるような写真、ピントが合った写真を選ぶ。葬儀社に依頼して背景や服装は画像処理をしてもらうことができる。
予算◉香典収入を概算し、予算をたてる
その他◉葬儀社に見積を取り、相談に乗ってもらう 【葬儀の費用のめやす】
3. 葬儀社に連絡する。
 …遺体の搬送を病院に依頼する(搬送は葬儀社が行なう場合が多い)。
 …葬儀社には故人の氏名、病院名、遺体の搬送先などを知らせる。
 …搬送日時を確認する。
 …葬儀全般を葬儀社に依頼する場合には見積を取る。
 …見積りと予算との比較、葬儀料金に何と何と何が含まれているかを確認する
 葬儀の費用のめやす>>
4. 退院手続きをする。
 …死亡診断書を受取る
(市役所・区役所などに提出するほか、生命保険の手続きにも必要になります。あらかじめ必要な枚数を確認しておきましょう。
  なお、市区町村役場への届け出の際は届け出者の印鑑が必要です。市区町村役場に届け出をすると、火葬許可証および埋葬許可証を受取ることができます。)
 …病院へのお礼と精算を行なう。
5. 遺体の安置場所を確保し、布団を用意する。
 …自宅の場合、遺体を安置する場所を片付け、布団を用意しておく。
(仏壇があるお宅の場合は仏壇の前に。無い場合は座敷に布団を用意します。
ご遺体の向きは 北枕または西枕と言われていますが、住宅事情により難しい場合には故人に失礼が無いようにしつらえてください。)
6. 遺体の搬送、受け入れを行なう。
 …枕飾りなどは、葬儀社がやってくれる。
 …神棚があるお宅では、神棚の戸を閉め、半紙などを貼る。
(「神棚封じ」と言って、死の穢れが神棚に入り込まないようにします)。 
7. 寺に連絡をする
 …寺に電話をする。
故人の名前、死亡時間、享年、生年月日などを伝え、まずは枕経を依頼する。
 ・枕経の依頼→時間を決める
 ・枕経に来て頂いた際に、お通夜、葬儀、初七日の法要の打合せをする。
(宗派を告げ、葬儀社に寺を紹介してもらう場合もある。葬儀社に頼むと、葬儀日程なども寺と段取り打ち合わせをしてくれる。)
 …枕経に備え、数珠を用意しておく。
8. 枕経
 …僧侶により枕経をあげて頂く。遺族は地味な平服で構わない。数珠を用意する。
※枕経(=まくらきょう、まくらぎょう)とは、故人が安らかにあの世へと旅立つことができるように枕元で読経をすることです。浄土宗、真言宗など、仏教の各宗派で行なわれます(宗派によっては行なわない宗派もあります)。浄土宗には「発願文」という枕経のための言葉があります。
 …お通夜、葬儀、初七日の法要の打合せをする。
 (それぞれの日程と、その後の会食にも出ていただけるかどうかの確認。
   火葬場に行っていただけるかどうかの確認をする。)
 …戒名について、打合せをする。
 (戒名について特に希望があれば伝える。 お布施の目安と戒名の関係へ>>
※お通夜および葬儀日程について
 …暦が「友引」の日は葬儀を行なわない。葬儀日程などは寺、斎場、火葬場などの空きを確認し、調整する必要があるので葬儀社に段取りをお願いするケースが多い。
9. 納棺
 …遺体を浄め死装束をつける。
   お棺に一緒に入れたいものがあれば棺におさめる。
10. 故人の友人、知人、職場、学校など、連絡先をピックアップする
 …故人のおつき合いを考え、どの範囲まで連絡をするのかを決める。
11. 友人、知人、職場、学校、ご近所などに、お通夜と葬儀日程の連絡をする
 …葬儀の場所と日程が決定してから連絡する。
 …弔辞をお願いしたい方には依頼をする。
 …葬儀の役割分担を決める
  受付係、接待係、駐車場係など
12. 喪服の用意をする
 …お通夜、お葬式、葬儀の服装へ>>
13. 供花、供物、宿泊先の手配
 …御供えする供物、供花の手配をする。葬儀社に依頼しても構わない。
 …遠方から来る親族や故人の友人などがいれば、宿泊先も確保しておく。
14. 精進おとしの内容を決める
 …精進おとしの内容を決め、料理をふるまう人数を決める
 …料理を手配する。僧侶も引出物、料理の人数に入れる
15. 火葬場までの車の手配を葬儀社に依頼する
 …お通夜の僧侶へのお布施を用意しておく
16. 市町村役場に「死亡診断書」を持参し、役場で「死亡届」の用紙を受取る。
死亡診断書と死亡届が同じ一枚の用紙に記載できる形式になっているものもある。
死亡届」の 内容を記載する。死亡届は死亡後7日以内に市町村役場に提出する。
 …受付は24時間、年中無休
死亡届が受理されると市町村役場から「火葬許可証」が交付される
(埋葬許可証が同時交付されるケースもある)。
受理されないと火葬ができないため、葬儀、告別式、火葬の日程を考えると、死亡届はできれば翌日くらいには提出したい。
17. お通夜の役割分担を決める
 …受付係、接待係、駐車場係など
18. 出棺時の役割分担を決める
 …遺族代表で挨拶をする人、遺影を持つ人、位牌を持つ人(喪主)、遺骨箱を持つ人、棺を持つ(4〜6人)など
19. お通夜 →お通夜のページへ>>
[お通夜のながれ]
  受付準備(弔問客を受け入れる準備をします) 
→ 受付開始 
→ 着席 
→ 僧侶到着・入場 
→ 開式 
→ 読経 
→ 僧侶退場 
→ 閉式 
→ お通夜ぶるまい 
→ 夜とぎ
 …親族は交替で、お通夜の一晩中線香の火を絶やさぬようにします。
20. 葬儀・お葬式の準備
 …お供え物、弔電、お布施、心づけの確認
 …生花・花環の配置順の確認
 …弔電の順番の確認
 …葬儀社との打合せ
 …各自の役割の確認
 …受付の準備(会葬礼状、香典受け、記帳準備、清め塩、会葬御礼品)
21. 葬儀・お葬式 →葬儀・お葬式の(葬儀の手順)のページへ>>
 …僧侶への挨拶と接待をします。
 …来賓のお迎えと接待をします。
[葬儀・お葬式のながれ]
※全体の所要時間の目安…1時間半〜2時間程度
 …受付開始(時間/開始時刻の15〜20分前になったら、遺族・親族・参列者の順に着席)  
→ 着席 
→ 開式 
→ 読経 
→ 僧侶による焼香
→ 弔辞奉読 …弔辞の文例とマナーへ>>
→ 弔電奉読 …お悔やみ電報・弔電の文例と手配>> 
→ 一般参列者による焼香 
→ 閉式
※浄土宗、浄土真宗、真言宗…等々。宗派によって詳細は異なります。上記は仏教における代表的な葬式の流れです。
22. 故人との最後のお別れと出棺
 …喪主から順番に、遺族が棺に生花を入れ合掌。
 …棺に蓋をし、喪主から順番に、棺に釘打ちをする。
 …喪主が挨拶をする。 …喪主挨拶の文例とマナーへ>>
 …18.の打合せの通り、位牌、遺影、遺骨の箱、棺の順で霊柩車に向かう。
 …火葬場へ同行する人は所定の車に分乗する。
23. 火葬場で
「火葬許可証」は葬儀業者に渡します。(なお、「埋葬許可証」はここでは使用しません。寺社や墓地管理者などに渡します。公営墓地の場合は市町村への届け出も必要です。)
棺を火葬炉前に運び、読経ののち焼香。火葬。
 …焼香後、棺を炉に納め係員が点火。
 …遺体がお骨になるまで(係員からの指示があるまで)控え室で待つ。
24. 骨あげ
 …係員の指示に従って、遺骨箱に骨を収容する。
25. 火葬場から戻ったら
 …火葬場から自宅または斎場に戻った遺族は入口で塩と水で身を浄めて入場。
26. 還骨法要・還骨勤行 法事のページへ>>
 …火葬後、自宅や斎場に戻ってから行なう儀式を還骨法要、または還骨勤行 (かんこつほうよう・かんこつごんぎょう)と言う。
僧侶による読経ののち、 焼香をする。
 …最近は、この席を「初七日」の繰り上げ法要と合わせて行なう場合がほとんどです。
  法要・法事のページへ>>
 …喪主が参列者に精進おとし(喪主による接待)の案内をする。
27. 精進おとし
[精進おとしとは]基本知識
 …僧侶を主賓とし、来賓、親族を接待する儀式。
 …喪主が御礼の挨拶をし、会食をする。接待は遺族が行なう。会食中に引出物を配布する。
 …僧侶がお帰りになる際に別紙でお布施をお渡しする。
 …遺族が会食終了の挨拶をしてお開きとする。
28. 片付け、事務引継ぎ
 …遺族は受付係から会葬者名簿、香典などの引き継ぎを受ける。
 …供物、名刺、弔電など。
 …会場の片づけをする。
29. 御礼
 …駐車場をお借りした方、手伝ってくれた近所の方、お寺、病院、故人の勤務先などに遅くとも初七日までに挨拶を済ませる。
  御菓子などを持参するときもあるが、遠隔地の場合は電話でも良い。
  礼状や挨拶状で謝意を示す場合もある。礼状のページへ>>
30. 死亡通知  
 …故人の友人で葬儀を知らせなかった方や遠隔地の方などに。
  死亡通知の書き方と例文>>
31. 初七日
 …26の、還骨法要と同時に済55ませる場合が多い。
   法事・法要のページへ>>
32. 香典返し
 …亡くなった日から数えて四十九日目(三十五日で行なう地域もあり)の頃に行なう。
  香典返しの目安は、いただいた香典の1/2〜1/3くらい。
  通常は葬儀当日にお返しをするが、葬儀の当日にお返しをしてあっても、頂いた香典の金額が多い場合は後日またお返しをすることがある。  お返しのページへ>>
33. 忌明け法要(四十九日)
 …亡くなった日から数えて四十九日目に行なう(三十五日で行なう地域もあり)。
  僧侶による読経と、遺族・親族、知人・友人による焼香のあと、会食を行なう。
  四十九日のページへ>>
  法事のあとの会食「お斎(おとき)」のページへ >>
34. 納骨法要
 …四十九日の忌明けが過ぎてから一周忌までの頃に納骨をします。
  四十九日のページで納骨法要を説明しています>>
35. 法事・法要
 …亡くなった日から七日ごとに、四十九日までに七回の追善法要があります。
  四十九日を過ぎると、百か日。あとは初盆一周忌、三回忌…となります。
  法事・法要のページへ>>
36. お盆・初盆
 …お盆は、霊が里帰りする日です。詳細は別ページで説明しています
  お盆・初盆のページへ>>
死亡届とは、亡くなった人の死亡地または本籍地または届け出人の所在地の市区町村役場に届け出る書類および手続き。7日以内に届け出る。書類は、死亡診断書・死体検案書と一体となっており、用紙は市町村役場で入手する。

2.お布施の包み方

お寺、神社、教会へのお礼は、宗教によって異なります。
どの宗教でも共通して使える表書きは「御礼」です。
もし不祝儀袋を使う場合は、仏式以外では、はすの模様入りの袋は使いません。
お布施を僧侶に渡すときは、小さな盆などにのせて渡します。手渡しや、直接床に置くことは失礼になります。
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お寺、神社、教会へのお礼

下記は一例です。宗派により異なります。 お布施のページへ>>
項目 仏式 神式キリスト教式
表書き
 御礼、お布施、
読経料、
御回向料など。
御礼、御祈祷料、
御祭祀料、
御榊料、
御神饌料など。
教会には、献金、記念献金、感謝献金、ミサ御礼、御ミサ料など。
神父や牧師には、御礼とする。
表書きの墨
 薄墨ではなく、ふつうの墨で書く
のし
 つけない
水引
  仏式 神式キリスト教式
 半紙の中包みに入れ、奉書紙で慶事の上包みの折り方【参照:のしのページ】をして、水引きをかけない形が丁寧。
市販の袋や白い封筒でも良い。
水引きをかける場合は、関東では白黒・双銀、関西では白黄が用いられる。
白い封筒に入れ、水引きはかけない。

3.葬儀の際のお花について

故人が亡くなってから飾るお花には、以下のようなものがあります。

通夜・葬儀のお花

お花の名称解説
枕花(まくらばな)
 通夜に際し、死者の枕元に飾る花。遺族など、故人と特にゆかりの深い人が故人に寄り添う花として通夜の前から飾る。
供花(きょうか)
 祭壇などにお供えする花。遺族、親族だけでなく、友人や知人が贈ることもある。通夜に贈る場合と、葬儀に間に合うように贈る場合がある。
スタンドタイプの供花が会社職場から贈られることもある。贈り主の名は立て札などに書かれ、
花輪(はなわ)
 主に会社、職場が贈る大型の花飾り。葬儀が行われる式場の外に飾ることが多い。関西では花輪ではなく樒(しきみ)を飾ることがある。
生花(せいか)
 献花などに用いるお花。造花ではなく生のお花という意味。焼香の代わりに祭壇に捧げたりする他、ご遺体と供に棺に入れることもある。
なお、キリスト教では、線香を用いずに生花での献花をする。
【冠婚葬祭のマナー表紙のページへ】