地鎮祭のお供え物 乾物》祭壇にお供えする乾物は?しきたり・作法

地鎮祭のお供え物の乾物は?地鎮祭のお供え物には海の幸(海産物や乾物など)、山の幸(果物など)、野の幸(野菜類など)の3つがあります。縁起物やその土地のもの、季節のものをお供えします。このページではこうしたお供え物のなかで、良く用いられる乾物について解説します。
地鎮祭とは氏神様にお供え物をし、神職による祈祷を行い、工事の無事と家・建物の繁栄を祈る儀式です。

[参考ページ]
・地鎮祭の準備>>>

・地鎮祭のお供え物 セット>>>

・地鎮祭の流れ>>>・(同上) 酒>>>
・地鎮祭ののし袋の書き方>>>・(同上) 持ち帰り>>>
・地鎮祭のお金の入れ方>>>・(同上)乾物>>>
・地鎮祭の挨拶>>>・(同上) 魚,野菜,米,菓子,食べ方>>>
・地鎮祭の服装 >>> 
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・地鎮祭 流れと時間,所要時間,時間帯>>>

1.地鎮祭のお供え物

地鎮祭でお供え物は大きく分けると以下の2グループになります。

地鎮祭のお供え物と言えば

・神酒神饌…米、酒、水、塩

・神様へお供え物の基本的なもの。米、酒、水、塩の4つは神棚にもお供えするもので、「神饌」または「神酒神饌」(しんしゅしんせん)と言われます。>>>

・三つの幸…海の幸、山の幸、野の幸

・その土地で収穫されたものを、神様にお供物としてお供えします。これらは「三つの幸」として広く「縁起物」ととらえられてます。>>>

(1-1)お供え物に人気の乾物、おすすめの乾物は?

お供え物・お穀物のうち、三つの幸にはどんなものを飾るのか、おすすめの乾物は何かをご紹介します。

お供えする三つの幸は?

海の幸

・魚介類(尾頭付きの魚一尾と、乾物)

魚はおめでたい鯛が代表的ですが、それに代わる魚でも可(魚ならなんでもOK。尾頭付きを用意します)と、昆布またはワカメなどの乾物を用意します。
決まりはありませんが、その土地の神様へのお供え物ですので、魚や乾物はできれば国産(日本産)を選びたいものです。

[おすすめの乾物は?]

・昆布…縁起物として広く使われるのは昆布。「喜ぶ=よろこんぶ」は良く知られていますが、昆布の語源はアイヌ語のヒロメから来ており、「広い布」の意味を持つことから「広がる=繁栄していく」という意味があります。
・わかめ…若布、和布などとも書き、広がることの象徴と考えられ、縁起が良いとされます。
・スルメ…するめは縁起物として結納のときにも用いられます。縁起物として扱うときには「寿留女」と書くことは良く知られている通りです。「寿」「留」の字から、家庭が円満で長く続くこと、その家が長く幸せに続くことを意味します。
上記の他に、地方によっては乾物の棒寒天を紅白でお供えすることもあるようです。紅白はお祝い事に用いられる色です。(ちなみにおせち料理では、お正月らしくおめでたい一品として「紅白寒天」が供されることもあります。このおせちの場合の紅白寒天は調理されたものですが、地鎮祭では棒寒天をそのままお供えします。)
山の幸、野の幸につづく
お供えする三つの幸は?(つづき)

山の幸

・果物など。
パイナップル、グレープフルーツ、りんご、みかん、オレンジなど。見た目が華やかになります。
きのこ類をお供えすることもあります。
また、もし手に入る時期であれば、筍(たけのこ)も縁起が良いとされ用いられます。

[おすすめの乾物は?]

・椎茸…山の幸の代表的なきのことして椎茸をお供えする際に、干し椎茸=乾椎茸を使うこともあります。昔は椎茸も高級品であり、お正月などしか食べられなかったため、椎茸という貴重な山の幸をお供えすることで神様に感謝し祈願をするようになり、大切な神事に用いられるようになりました。現代のお供え物としては日持ちがすることから乾物の椎茸も良く用いられます。
 

野の幸

・野菜
地面の上にできるもの(トマト、なす、胡瓜など)と、地面の下にできるもの(人参、大根、いも類など) の両方をお供えできるように用意します。

[おすすめの乾物は?]

・ささげ、ささげ豆…ささげ物としてはこの名前はピッタリです。国産のものを選びましょう。「だるまささげ」なんていうとても縁起が良い名のささげもあります。
蒸しても割れにくいことから、昔から縁起を担ぐお赤飯にも良くもちいられてきました。かつて武士は縁起を担ぎ、腹が割れる小豆(あずき)ではなく、ささげでお赤飯を炊いたことはご存じの方も多いのではないでしょうか?
地鎮祭は済んだ後は、神様からのお下がりとして頂いたささげ豆でお赤飯を炊けばなお良いでしょう。
・白いんげん、白いんげん豆…上記のささげ豆と一緒に、紅白豆としてお供えします。白い豆としては、白花豆(しろはなまめ)、白大豆(しろだいず)もあります。地鎮祭にはなるべく国産のものを選びましょう。
ちなみに、豆は地面の上にできるものです。乾物は日持ちがするのでお供え物として使いやすいと言えます。
 

(1-2)お供え物は何に乗せる?飾り方は?

地鎮祭のお供え物は何に乗せて飾るのかを解説します。

お供え物を入れるもの。乗せるもの

・神酒神饌(しんしゅしんせん)…米、酒、水、塩
下記の器や台は、通常は祭壇などと一緒に工務店、施工業者から借りることができます。新しく建てる建物に神棚を設置する場合には、新設する神棚でこれらの神具を使うことができます。新しく購入しても良いでしょう。なお、事務局で調べたところ、以下の神具はネット通販でも手に入るようです。

瓶子・へいし

酒は瓶子に入れる

画像の容器は瓶子という神具で、神様にお酒(お神酒=おみき)をお供えするための容器です。瓶子(読み方=「へいし」「へいじ」とも読む)と呼ばれ二本一組がセットになっています。
地鎮祭では祭壇の上段の神様に近い方にお供えします。
瓶子でお供えするお酒とは別に、奉献酒をお供えすることがあります地鎮祭の酒>>>

水玉・みずたま

水は水玉・水器に入れる

画像の容器は水玉、水器という神具で神様にお水(神水)をお供えするための容器です。一般的にはこのような形のもので、水玉(読み方=「みずたま」)あるいは水器(読み方=「すいき」)と呼ばれます。
中に入れる水は、水道水、ミネラルウォーター、神社から頂いてきた水など、いずれでも構いません。水を入れて蓋をして飾ります。

米、塩は土器に盛る

米や塩を盛る容器は土器(この場合の読み方は「どき」ではなく「かわらけ」)と呼ばれるものです。
土器(かわらけ)は、平皿のような容器です。通常は小ぶりなものを用いますが、祭壇の大きさに合わせて各種サイズがあります。直径1.5寸(4.5cm)〜1尺(30cm)
米、塩とも上記の同じサイズの土器に盛ることもありますが、米を高盃・高坏に盛り、塩を土器に盛ることもあります。
高盃・高坏・高杯(いずれも読み方=たかつき)は、平皿の土器(かわらけ)に足がついたものです。

三方・三宝

三宝・三方

瓶子、水玉、土器は祭壇にそのまま置くのではなく、三方(さんぽう)という台の上に乗せて、祭壇に飾ります。
三方とは右の画像のようなもので、台座部分の正面と左右に穴があいていることから、三方と呼ばれます。
穴が開いていない面を神様の方向に向けます。
ふつうは、三方も工務店、施工業者で持っている事が多いのですが、無い場合には神社に相談するか、神仏具店などでも購入できます。
祭壇のサイズや土器、瓶子のサイズに合わせて、以下のような飾り方があります。
(1)ひとつの三方の上に酒、米、水、塩すべてを乗せる
 神棚などでも見られる最も一般的な飾り方ですが、容器のサイズが大きければひとつの三方の上に乗せることはできません。その場合は下記(2)となります。
 天板に乗せる際には、背の高いものを後方に乗せるのが基本となります。三方の上の天板(折敷)の一番後方に、対になる酒の瓶子(へいし)を左右バランス良く2本乗せます。
 土器(かわらけ)が2つとも足のないタイプであれば、一番手前(前方)に左右バランス良く土器を並べ、塩、米を盛ります(左右のどちらが塩でも可)。天板(折敷)の中央には水玉を置きます。
 もし土器の片方が高坏であれば、三方の天板の中央には高坏に盛った米を置きます。手前には左に水玉、右に土器に盛った塩となります。

(2)4つの三方にそれぞれ米のみ、水のみ、酒のみ、塩のみを別々に乗せる
 瓶子や土器が大きい場合の飾り方です。地鎮祭では米や塩を一合ずつ祭壇にお供えするため、通常の土器よりも大きいものが多く、その場合には一つの三方に一つずつ、お供え物を乗せます。ただし、お酒の瓶子は二本を一対でひとつの三方に乗せることもあります。
(3)3つの三方に、米と塩、水のみ、酒のみを乗せる
 これも瓶子や土器が大きい場合の飾り方です。特に米を高坏・高杯(足があるタイプに盛り、塩を平たい土器に乗せる場合には、三方を3つ用意し、米と塩だけは同じ三方に乗せ、お酒の瓶子は二本一緒に、水の水玉は単独でそれぞれ 三方に乗せます。
・三つの幸…海の幸、山の幸、野の幸につづく
お供え物を入れるもの。乗せるもの(つづき)
・三つの幸…海の幸、山の幸、野の幸

三方・三宝

基本的には祭壇にそのまま置くのではなく、三方の上に半紙を敷き、その上に海の幸、山の幸、野の幸の野菜や果物などを置きます。半紙とは、習字のときにも使われる和紙で文具店などでも手に入ります。
 乾物などはパッケージに入れたまま飾られることもありますが、形状が長い乾物の場合には縦に立てかけるようにして飾ります。
紅白の豆を飾る場合には土器に盛るほか、木枡(読み方=きます)に入れて飾るのも良いでしょう。枡は縁起が良いとされます。
・その他
一升瓶などの奉献酒をお供えすることがありますが、これは上記とは別に、祭壇の手前の方にお供えすればよいでしょう。  
[参考ページ]
・地鎮祭の準備>>>

・地鎮祭のお供え物 セット>>>

・地鎮祭の流れ>>>・(同上) 酒>>>
・地鎮祭ののし袋の書き方>>>・(同上) 持ち帰り>>>
・地鎮祭のお金の入れ方>>>・(同上)乾物>>>
・地鎮祭の挨拶>>>・(同上) 魚,野菜,米,菓子,食べ方>>>
・地鎮祭の服装 女性>>> 
・地鎮祭の服装 男性>>> 
・地鎮祭の服装 会社>>>
・地鎮祭の服装 子供>>>
・地鎮祭の服装 ジーパンでもいい?>>>
・地鎮祭 参列者,費用,流れ>>>
・地鎮祭のお金、相場、工務店への謝礼>>>