「手紙や挨拶状を出す時期」年賀状・喪中はがき・残暑見舞い・暑中見舞い

今のように電子メールや電話が発達する前は、「毎日暑いですね」「ずいぶん寒くなりましたね」というように、季節ごとに自分の近況を知らせたり、相手の安否を尋ねたり、相手を気づかう気持ちをこめて手紙を書いていました。
 このページでは暑中見舞い、残暑見舞い、寒中見舞い、年賀状などの季節の便りを出す時期とマナーを説明しています。合わせて、暮らしの中のおつき合いで出す挨拶状(お礼状やお知らせなど)を出すタイミングについてもご説明いたします。

1.季節の手紙(季節のお便り)を出す時期  

昔は、一年間を二十四に区分けして季節を表わしていました。これを二十四節気(にじゅうしせっき)と言います。皆さんも「立春」「春分」や、「立秋」「秋分」などについては、耳にしたことがおありでしょう。
私たちの暮らしの中で昔からやり取りされてきた手紙のやりとりの多くは、こうした季節感をもとに、だいたい出す時期が決まっています。
※ニ十四節気については、別ページで紹介しています。
 時候の挨拶のページへ ……>>

季節の便りと時期

季節の便り時期/備考

年賀状

 [年賀状のページ]
 時期
・元旦から松の内の間に届くように出すのが礼儀(1/1〜1/7)
・元旦に届くためには12/15〜12/25に投函するのが望ましい
備考
・年賀はがきは10月28日〜11月1日頃に発売されます。
・年賀はがきの受付開始は12月15日です。
・年賀状が元旦に届くためには、12月25日頃までに投函するのがひとつの目安とされています。
以前は28日頃に投函しても元旦に間に合ったものが、ここ数年は、年を経るごとに元旦に届く年賀状が減ってきているようです。12月25日までに投函するように心掛けましょう。
★年賀状の文例や書き方>>
・郵便局の年賀はがき以外のはがきを用いる場合でも、切手を貼る位置の下あたりに赤字で「年賀」と書くと年賀状として扱われ、12月に投函しても1月になってから他の年賀状と一緒に配達されます(ただし12月15日以降=年賀状受付開始以降に投函するようにします)。
・こちらが出し忘れた相手から年賀状を受け取った時には、なるべく早くこちらからも年賀状を出したいものです。その場合の日付けは元旦を過ぎていても「令和◯◯年元旦」と書いても構いません。
・先方に届くのが松の内(1/1〜1/7)に間に合わない時には、寒中見舞いとして出すのが本来の正しいマナーです(この場合は年賀はがきは使いません)。
しかし会社などで正月休みがあけてからビジネス年賀状の返信をする場合には、間に合わないこともあり、多くの場合、慣例として7日頃までに投函する場合には年賀状を用いることが多いようです。

喪中はがき・喪中ハガキ

[喪中ハガキ(年賀欠礼状)]のページ
 時期
・12月上旬までに届くように
・11月に入ってから出し、相手が年賀状を書く前に届くようにします。
★喪中ハガキの文例や書き方>>
・喪中と知らずに年賀状を下さった方への返信は……(本来は、12月5日頃までに届くように年賀欠礼状を出さなくてはならなかったので、年賀欠礼状を出さなかったお詫びを寒中見舞いの形で出します。
出す時期は、松の内(1/1〜1/7)が過ぎてから、1月末までに。
※お詫びの文例 >>
季節の便りと出す時期 つづき
季節の便り二十四節気時期解説

寒中見舞い

[寒中見舞い]
小寒1/5頃
・寒中見舞いは、松の内(1/1〜1/7)があけてから立春までの間に出します
・以下の用途で「寒中見舞い」を用いることもあります。
◎ 年賀状の返信が遅くなり、松の内(1/1〜1/7)を過ぎてしまったとき
◎ 喪中の方あてへの新年のご挨拶状として
◎喪中と知らずに年賀状を出してしまった相手へのお詫び状として
★寒中見舞いの文例や書き方>>
  
大寒1/20頃
  
立春2/4頃

余寒見舞い

[余寒見舞い]
  ・立春が過ぎてから二月末までの間に出すとされていますが、寒い地方あてに出す場合には三月上旬くらいまで出しても構いません。
雨水2/19頃
啓蟄3/6頃
 春分(3/21頃)、
立夏(5/6頃)、
夏至(6/21頃)ほか
春から初夏までの季節です。
花々が美しく咲き、新緑の便りが聞かれる頃を過ぎてから、梅雨の時期まで

暑中見舞い

[暑中見舞い]
小暑7/7頃
・暑中見舞いは、梅雨明けの小暑の頃から、立秋までの間に出します。
(先方には遅くともお盆前に届きます)
・日付けは正確に書かずに「令和◯◯年盛夏」などと書きます。
★暑中見舞いの文例や書き方>>
・以下の用途で「暑中見舞い」を用いることもあります。
◎お中元のお礼状として
  
大暑7/23頃
  
立秋8/7頃

残暑見舞い

[残暑見舞い]
 
・暑中見舞いの時期を過ぎてから、この時期に出す場合には「残暑見舞い」となります。
残暑見舞いの場合には、遅くとも8月中に先方に届くように出します。
・日付けは正確に書かずに「令和◯◯年晩夏」「令和◯◯年八月」などと書きます。
★残暑見舞いの文例や書き方>>
処暑8/23頃
 秋分(9/23頃)、
立冬(11/7頃)、
冬至(12/22頃)ほか
秋から初冬までの季節です。
木々が次第に色付き、初霜や初雪の頃を過ぎた時期まで

2.暮らしの中のおつきあい…挨拶状やお礼状、お知らせを出す時期

この項では、季節のお便り以外の、暮らしの中のおつき合いの手紙(お礼状や挨拶状、お知らせなど)について、出す時期を説明します。
   

おつきあいの手紙を出す時期

種類時期解説

お礼状の種類と時期

結婚祝いのお礼状
 時期解説
・お祝いを頂いたら、なるべく早くお礼状を出します。・お礼状はなるべく早く出しますが、お礼状とは別に、結婚祝いを頂いたタイミングやおつき合いの程度によってはお返しも考えなくてはなりません。
★結婚祝のお礼状のポイント、文例>>
出産祝いのお礼状
 時期解説
・お祝いを頂いたら、なるべく早くお礼状を出します。・お礼状では、赤ちゃんの性別や名前および読み方を伝えます。
お礼状はなるべく早く出しますが、それとは別に出産祝いを下さったかた全員に生後1ヶ月くらいまでに「内祝」という形でお返しをします。
★出産祝いのお礼状のポイント、文例>>
入学祝いのお礼状
 時期解説
・お祝いを頂いたら、なるべく早くお礼状を出します。・入園祝い、入学祝いなど、子どもの成長のお祝いに関しては、基本的にお返しは不要ですが、お礼の気持ちだけは伝えるのがマナーです。
電話でお礼を伝えた場合でも、お礼状は出します。
★入学祝いのお礼状のポイント、文例>>
お中元や御歳暮を頂いたお礼状
 時期解説
・品物を頂いたら、なるべく早くお礼状を出します。・電話でお礼を伝えた場合でも、お礼状は出します。
★お礼状のポイント、文例>>
病気のお見舞いを頂いたお礼状
 時期解説
・病状がおちついてから出せば良い・本人が出せない場合には、妻など代理の人が書いても構いません。心配をかけたお詫びとお見舞いのお礼を述べ、詳しい病状よりも回復の時期を知らせます。
★病気見舞いのお礼状のポイント、文例>>
会葬礼状、お悔やみを頂いたお礼状
 時期解説
・会葬礼状はなるべく早く出します・会葬礼状は葬儀の際に受付で渡す場合が多いようです。葬儀に参列せずお悔やみだけ頂いた方にはなるべく早く郵送します。
・弔電のみを頂いた方には別途お礼状を出します。(この場合の文例も会葬礼状のページで説明しています。)
・会葬礼状とは別に、忌明けの四十九日の頃に香典返し(品物でお返し)をし、忌明けのお礼状を出します。
★会葬礼状のポイント、文例>>
★忌明けの挨拶状のポイント、文例>>

おつきあいの手紙を出す時期

種類時期解説

通知状の種類と時期

死亡通知
 時期解説
・一般家庭では、葬儀の場所や日時を知らせる通知は電話で行われることが多いようです。
・葬儀の後で出す通知は、初七日の頃をめどに、なるべく早く手配をします。
・葬儀の前に「葬儀の日時」「会場」などを知らせる通知は準備が整い次第、なるべく早く出します。
・葬儀のあとで、故人が死亡したことや、死亡日時、葬儀を済ませたことを知らせるような場合には、初七日の頃をめどに、なるべく早く手配をします。
★死亡通知のページへ>>

挨拶状の種類と時期

結婚の挨拶状
 時期解説
・できれば結婚後一ヶ月以内に、遅くとも二ヶ月以内には出しましょう。・それぞれの知人、友人に自分が選んだ伴侶を紹介するものです。
新しい生活への支援をお願いし、新居の住所や連絡先を書きます。
★結婚による引越しの挨拶状、例文>>
引越しの挨拶状(引っ越しの挨拶状・転居通知)
 時期解説
・できれば引越し後一ヶ月以内に、遅くとも二ヶ月以内には出しましょう。・転居前に住んでいた住所の、最寄りの郵便局に「転居届」を出しておくと、引越し後1年間は無料で郵便物を転送してくれます。
★引越しの挨拶状のポイント、例文>>
店舗や事業所の移転通知および、移転の挨拶状
 時期解説
・遅くとも移転の一ヶ月前頃には相手先に届くように。
・移転が済んだら挨拶状を出すと更に丁寧になります。
・取引先、お客様・お得意様・顧客へのお知らせは早めに送ります。
・新事務所や新店舗での営業を開始した場合には挨拶状を贈ると更に丁寧な形となります。
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