祝儀袋・ご祝儀袋は、お祝いの贈り物として渡す現金を包む袋のことをさします。お祝い事全般に用いられる他、主に結婚式、結婚祝いに用いられます。また、心づけやチップをご祝儀と呼ぶこともあります。祝儀袋・ご祝儀袋(=しゅうぎぶくろ、ごしゅうぎぶくろ)について、中袋のお金の包み方やお金の入れ方等を冠婚葬祭のマナーを交えてご説明します。 |
目次
1.祝儀袋・ご祝儀袋を用いるシーン | ||||
ここでは祝儀袋のマナーについて説明します。「祝儀」とはお祝い事全般をさします。 祝儀袋は、お祝いのお金を包む袋のことをさし、慶事用ののし袋をはじめ、奉書紙を折って作ったものなどがあります。 水引きは、包み紙を結ぶのにもちいられたもので、もともとは進物を包む際に熨斗紙の上からかけられていました。お祝い事に用いられる水引きは赤白、金銀などがあります。 | ||||
[結びきり]は結婚、お悔やみごと等の二度とくり返してはいけないことに使い、[蝶結び]は何度もくり返してよい出産や長寿祝いをはじめとする一般的な祝い事に使います。 ※なお、葬儀などの弔事に用いられるのし袋は、不祝儀袋と呼ばれます。 |
祝儀袋を用いるシーン | ||
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▼結び切りの水引き | ||
※結び切り……二度と繰り返してはいけないこと。一度だけで良いことに使う (上の画像のようなシンプルな「結び切り」のほか、結び目の部分が豪華なあわじ結びもあります。あわび結びとも言います。結納や婚礼には、松竹梅や鶴亀、扇などを形づくった飾り結びなども用いられます。) | ||
ご祝儀袋の用途 | 説明 | 表書き |
●婚礼・婚儀に関するお祝い | ||
(離婚したり再婚したりを繰り返さないように結び切りを用いる) | ||
説明 | 表書き | |
・結納金、結納飾り全般 ・結婚祝い・結婚のご祝儀 ・結婚披露宴の引出物 ・結婚祝いのお返し・内祝い ・結婚式・婚儀に関わる御礼や御祝儀 | このページの項目2で説明しています。 | |
●快気祝いと病気や怪我のお見舞い | ||
(入院したり退院したりを繰り返さないように結び切りを用いる。 お見舞いについては病気を繰り返さないように結び切りの祝儀袋を用いるのだが、お祝い用のもの赤白の水引きのものを使うのは違和感があるという場合には白封筒などを用いると良い) | ||
説明 | 表書き | |
・快気祝い | 快気祝 | |
・お見舞い | 御見舞 |
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▼蝶結びの水引き | ||
※蝶結び……何度あっても嬉しい一般的なお祝い事のほか、御礼などにも使う | ||
ご祝儀袋の用途 | 説明 | 表書き |
●出産祝い | ||
説明 | 表書き | |
・出産祝い | ・御出産御祝 ・御出産祝 ・祝御出産 など | |
・出産祝いのお返し・内祝い | ・内祝 | |
●子供の成長のお祝い | ||
説明 | 表書き | |
・入学祝い ・卒業祝い ・合格祝い ・就職祝い ・成人祝い など | ・祝御入学 ・御入学御祝 ・御入学御祝 など | |
●長寿のお祝い | ||
説明 | 表書き | |
・還暦祝い、古稀祝い、喜寿祝い、傘寿祝い、米寿祝い、卒寿祝い など | ・祝還暦 ・還暦御祝 ・御還暦御祝 など | |
●その他のお祝い | ||
説明 | 表書き | |
・当選祝い ・受賞祝い ・定年退職祝い ・誕生祝い | ・祝当選 など | |
●お礼やご挨拶 | ||
・御中元、御歳暮 ・暑中見舞い、暑中お伺い ・寒中見舞い、寒中お伺い ・お年賀 ・御礼、御祝儀 | ||
●御礼 | ||
・一般的なお返し、 ・婚礼以外の内祝い | ||
●その他 | ||
・お年玉 ・チップ、心づけ、御祝儀、お盆玉 |
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4.結婚式のご祝儀袋 包み方・ |
御祝儀というと一般的には結婚のお祝いに渡すお金のことをさしますが、地域によっては謝礼や心づけのことも御祝儀と呼ばれます。 |
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【1】結婚のご祝儀として結婚祝い(現金)を贈る | ||
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ポイント | ||
●結婚祝いののし袋は、中に入れるお祝い金の金額に合った装飾・紙質の祝儀袋を使います。金額が少ないのにあまり豪華なのし袋を使うのはNGです。 ●お祝い金は、新郎新婦との関係が近い程、高額になります。金額のめやすは2万円〜10万円で、友人や会社関係の場合は3万円程度が一般的です。 【…お金のページへ】 ●慣例的には新札(新しいお札)を包むのが一般的です。 | ||
表書き・のし・水引 | ||
寿・御祝・祝御結婚・御慶・御歓など。 ●水引 白赤・金銀の結び切り・あわび結び(あわじ結び)・老いの波などを |
【2】結婚式・披露宴当日のお礼を包む | ||
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ポイント | ||
●結婚式当日は金額を段階別に分けた祝儀袋を多めに用意しておきます。 ●式場の係員へのご祝儀は、客数やお色直しの回数を考慮します。 ●受付や司会を引き受けてくれた友人にもお礼をします。 ※お祝いごとに関する謝礼はこちらで更に詳しく説明しています>> 【謝礼】 挙式当日は何かと忙しい新郎新婦に代わり、家族がお車代や謝礼を渡す役割を担います。主賓にお車代を用意する時は、新郎側は新郎の家族が、新婦側は新婦の家族が用意します。 | ||
表書き・のし・水引 | ||
●表書き 寿・御礼・御慶・御祝儀など。 ●水引 白赤・金銀の結び切り・あわび結び(あわじ結び)などを 【着付け係、介添え係、カメラマンなどへの謝礼】 ●表書き 寿・御礼・御慶・御祝儀など。 ●水引 白赤・金銀の結び切り・あわび結び(あわじ結び)などを |
【3】引き出物 | ||
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ポイント | ||
●少なくとも挙式の2ヶ月前には予約(手配)をします。 ●招待客の身になって、かさばる物や重い物は避けます。 カタログ式のギフトも人気があります。 ※参考【披露宴のページへ】 | ||
表書き・のし・水引 | ||
寿 ●のし つける ●水引 白赤・金銀の結びきりを。 (下段は鈴木家、佐藤家、というように家をつけることもあります。それぞれの家が主体となって行う披露宴では家をつけます) |
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【4】結婚祝いのお返し・結婚の御祝儀を頂いたお返し | ||
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ポイント | ||
●披露宴に招待していれば、引出物(上記3)が御祝儀のお返しになります。 ●もし披露宴に招待しなかった方からお祝いをいただいたら、半額程度の品物をお返しするのがならわしです。新婚旅行のお土産をお渡ししたり、新居へ御招待し、お料理でおもてなしすること等もお返しとなります。 【お返しのページへ】 | ||
表書き・のし・水引 | ||
内祝 ●のし つける ●水引 白赤・金銀の結びきりを。 |
●中包みの金額の書き方、お金の包み方・お金の入れ方 |
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【基本知識】 のし袋について |
●のし袋は「水引き」「上包み」「中包み」の3つのパーツに分かれます。 ●熨斗袋は、中に入れる金額に応じたものを選ぶようにします。金額が少ないのに袋だけが豪華になるのはNGです。 お金は裸のままで包むのではなく、封筒または中包みに包んだものを、更に上包みで包み、最後に水引きをつけます。 |
中袋(封筒)または中包みに現金を入れるときのマナー |
●市販のご祝儀袋・のし袋には、中包み用として封筒が付いているものと、付いていないものがあります。封筒を自分で用意する場合は、白無地の一重のものを用います。封筒の代わりに奉書紙や半紙を用いる場合には中包みの折り方やお金の包み方にも作法がありますので注意してください。封筒を書き損じた場合には、新しいものを使います。 |
届け先の近くのお花屋さんが 直接手渡しでお届け。 ★当日配達もOK! |
ご祝儀袋のお金の向き |
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この見本画像は、お金の向きを説明しています。もし中袋があるタイプの場合には、袋の表(おもて)、中袋の表(おもて)、お札の表(おもて)が揃うようにします。 お札は人物の顔がある方が表側という考え方が主流になっています。 お札の枚数が二枚以上になる場合には、全てのお金の向きが同じになるようにします。 なお、右の画像では中袋の正面に金額を書いていますが、市販の中袋には金額を書く欄があらかじめ枠線などで印刷されているものもあります。 |
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御祝儀のお金の包み方・お金の入れ方 | ||
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のし袋・祝儀袋の中には、中袋(内袋)が入っていることがあります。この場合には、中袋の表面には金額を書きます。金額の数字の書き方には決まりがありますが、書き方についてはの別ページで説明しています(★)。 ※もし、中袋に文字を書き損じた場合や、中包みを自分で作る場合のお金の包み方(お金の入れ方)は、結婚の祝儀袋のページで画像を交えて詳しく説明しています①:〜⑥>>【結婚 祝儀袋】 | ||
⑦ のし袋または奉書紙は、裏側が出るようにして、右図のように中包みを中心に置きます(表面を伏せた状態)。 中包みは、表側には金額を書き、裏側に贈り主の住所氏名を書きます。封筒の場合も同じです。書き方については別ページで説明しています(★)。 まずは左を折ります。 | ||
⑧ 次に右を折ります。 | ||
⑨ 次に上を後ろに倒すように折ります。 | ||
※参考…ちなみに、弔事の場合には、下を折ってから上を折ります。 | ||
ふくさは、◆の向きに置き、その上に祝儀袋を右の見本のように置きます。左→上→下の順に角を折り、最後に右の角をかぶせて中に折り込みます。袱紗の色は赤系、紫などが慶事に使える色です(紫のふくさは、慶事にも弔事にも使えます)。 袱紗の包み方(別サイトです>>>) |
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