結婚式のご祝儀袋》金額の書き方ほか、わかりやすく解説

祝儀袋の書き方のページ・祝儀袋・ご祝儀袋は、お祝いの贈り物として渡す現金を包む袋のことをさします。お祝い事全般に用いられるほか、主に結婚式、結婚祝いに用いられます。また、心づけやチップのことをご祝儀と呼ぶこともあります。祝儀袋・ご祝儀袋(=しゅうぎぶくろ、ごしゅうぎぶくろ)について表書きや金額の書き方を冠婚葬祭のマナーを交えてご説明します。
[関連ページ]
4. 結婚式のご祝儀袋の包み方…次のページへ
[参考ページ]
祝儀袋,包み方,入れ方
結婚の御祝儀
結婚式のマナー
内祝い・お返し

1.祝儀袋・ご祝儀袋を用いるシーン

ここでは祝儀袋のマナーについて説明します。「祝儀」とはお祝い事全般をさします。
祝儀袋は、お祝いのお金を包む袋のことをさし、慶事用ののし袋をはじめ、奉書紙を折って作ったものなどがあります。
 水引きは、包み紙を結ぶのにもちいられたもので、もともとは進物を包む際に熨斗紙の上からかけられていました。お祝い事に用いられる水引きは赤白、金銀などがあります。

結び切り蝶結び
結び切り 蝶結び

 水引の結び方には一度結んだらほどけない「結びきり」と、ほどいて何度も結ぶことのできる結び方の「蝶結び」があります。
[結びきり]は結婚、お悔やみごと等の二度とくり返してはいけないことに使い、[蝶結び]は何度もくり返してよい出産や長寿祝いをはじめとする一般的な祝い事に使います。
※なお、葬儀などの弔事に用いられるのし袋は、不祝儀袋と呼ばれます。
祝儀袋を用いるシーン

▼結び切りの水引き

※結び切り……二度と繰り返してはいけないこと。一度だけで良いことに使う
(右上の画像のようなシンプルな「結び切り」のほか、結び目の部分が豪華なあわじ結びもあります。あわび結びとも言います。結納や婚礼には、松竹梅や鶴亀、扇などを形づくった飾り結びなども用いられます。)
ご祝儀袋の用途 ①具体例表書き
婚礼・婚儀に関するお祝い
(離婚したり再婚したりを繰り返さないように結び切りを用いる)
・結納金、結納飾り全般
・結婚祝い・結婚のご祝儀
・結婚披露宴の引出物
・結婚祝いのお返し・内祝い
・結婚式・婚儀に関わる御礼や御祝儀
「結婚の御祝儀袋の表書きと包み方」で説明しています>>>
ご祝儀袋の用途 ②具体例表書き
快気祝いと病気や怪我のお見舞い
(入院したり退院したりを繰り返さないように結び切りを用いる。
お見舞いについては病気を繰り返さないように結び切りの祝儀袋を用いるのだが、お祝い用のもの赤白の水引きのものを使うのは違和感があるという場合には白封筒などを用いると良い)
・快気祝い快気祝
・お見舞い御見舞
▼蝶結びの水引き につづく

祝儀袋を用いるシーン

▼蝶結びの水引き

※蝶結び……何度あっても嬉しい一般的なお祝い事のほか、御礼などにも使う
ご祝儀袋の用途 ③具体例表書き
●出産祝い・出産祝い・御出産御祝
・御出産祝
・祝御出産 など
・出産祝いのお返し・内祝い・内祝
●子供の成長のお祝い・入学祝い
・卒業祝い
・合格祝い
・就職祝い
・成人祝い など
・祝御入学
・御入学御祝
・御入学御祝 など
●長寿のお祝い・還暦祝い、古稀祝い、喜寿祝い、傘寿祝い、米寿祝い、卒寿祝い など・祝還暦
・還暦御祝
・御還暦御祝 など
ご祝儀袋の用途 ④具体例表書き
●その他のお祝い・当選祝い
・受賞祝い
・定年退職祝い
・誕生祝い
・祝当選 など
ご祝儀袋の用途 ⑤具体例
●お礼やご挨拶・御中元、御歳暮
・暑中見舞い、暑中お伺い
・寒中見舞い、寒中お伺い
・お年賀
・御礼、御祝儀
●御礼・一般的なお返し、
・婚礼以外の内祝い
●その他・お年玉
・チップ、心づけ、御祝儀

2.結婚のご祝儀袋 金額の書き方

ご祝儀袋の中袋または中包みには、金額を書きます。正式には筆で書くのですが、どうしても手元にない場合には黒の万年筆、ボールペン、サインペンでも良いでしょう。毛筆の場合、墨色は黒を用います。薄墨はNGです。
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結婚祝いのお金を贈る

のし袋の書き方

御祝
結びきり

◎のしの水引きは白赤もしくは金銀の『結び切り』で
◎のし袋の表書きは
「寿」または「御祝」が一般的。
下段にはフルネーム(氏名)を書きます。
[「寿」の場合の名前の書き方見本]
◎水引きの細工の立派なもの等もありますが、中に入れる金額を考えて、袋だけが立派にならないように袋のランクにも注意してください。
★中包みの書き方
のし袋の中包みの書き方
3万円の場合(表)
のし袋の中包みの書き方
3万円の場合(裏)

金額の書き方・中袋・中包み

◎のし袋の中包みと上包み
●中包みにお金を入れて、金額を書きます。正式には筆で書くのですが、ペンでも良いでしょう。
漢数字で書くと以下のような表記になります。現在では普通の漢数字で書く方も多くなって来たようです。
例えば3万円の場合には、
金三万円、
金参萬円、
金参萬圓
などと書きます。
金額の後に「也(なり)」は、つけてもつけなくても構いません(右記参照)。
10
五または伍十または拾
中に入れる金額に決まりはありませんが、4万円、9万円という金額は結婚祝にはNGです。
その他に中包みで用いる文字の書き方
万または萬円または圓
ポイント
●結婚のお祝い金は、本来は一週間前までに相手に直接手渡すものですが、最近はご祝儀袋に入れたものを披露宴当日に受付に預けるのが一般的です。
●結婚のお祝いのお金を入れるときにはできるだけ新札を用意するのがマナーとされています。銀行などの金融機関で交換してくれます。もしどうしても用意できないときには、なるべくきれいなお札を入れましょう。
●同僚や友人は2万、3万といった金額が良く用いられますが、兄弟姉妹などでは5万〜10万円を包むこともあります。お祝いの金額は新郎新婦とのおつきあいの深さや血縁の深さなどによって決めてください。
●披露宴当日に受付に預ける場合は署名の前に、「本日はおめでとうございます」などの祝いの言葉を述べ、ふくさから出して相手から見て名前が読めるように向きを変え、両手で渡します。
●事情があって披露宴に出席できない場合や、遠方などの理由で郵送する場合は祝儀袋ごと現金書留封筒に入れて送ります。お祝いのメッセージや手紙を同封しましょう。

連名 で結婚のお祝い金を贈る

ポイントのし袋の書き方(表書きと名前の書き方)
●職場や、友人達数名でお金を出し合ってお祝い金を贈る場合には、だいたい3名くらいまでは熨斗袋に氏名を並べて書きます。
【職場でご祝儀を贈る場合のビジネスマナー】
連名にする場合には、肩書きが一番上の人の氏名が右に来ます(上司や目上の人が右、部下や目下の人が左となります)。
●連名で御祝儀を贈る場合、メンバーが4名以上なら熨斗袋の下段には「◯◯一同」などと書き、のし袋の中に、全員の氏名を書いた紙を入れます。もし金額にばらつきがある場合には、金額も書き添えます。

結婚のお祝いののし袋の書き方見本

◎夫婦の場合ののし袋の書き方
…妻は名前だけを夫の名前に並べて書きます。

結婚のお祝いののし袋の書き方見本

◎友人どうしの場合ののし袋の書き方
…二人の名前のフルネーム(氏名)を並べて書きます。

結婚のお祝いののし袋の書き方見本

◎職場で贈る場合ののし袋の書き方(ビジネスマナー)
…部署の名前に続き「一同」でOK。メンバーの名前を書いた紙を中に入れます。
職場の部下にお祝い金を贈る
●職場などで、部下の結婚式披露宴に招待されることがあります。会社を代表して出席する場合には、熨斗袋の下段に氏名を書く場合にも下記のように肩書きを書きます。
【以下、本来は縦書きです】
◯◯◯株式会社
代表取締役 ◯◯◯◯
※同じ職場の上司として出席する場合、主賓・来賓として扱われるケースも多いため、取締役、部長、課長といった肩書きを書く方が良いでしょう。
その他
▼短冊について(のし袋の表書きの部分が短冊になっているもの)
・市販のご祝儀袋には、千代紙のような絵柄がついた祝儀袋や、特殊な和紙を使ったご祝儀袋などがあります。こうした御祝儀袋では、表書きを書く部分は短冊になっているものが多く見られます。
・短冊は必ず使わなくてはならないということはありません。もともとは本体の祝儀袋に直接書くのが正式な作法なのですが、「絵柄がある」「毛筆では書きにくい」「金文字などの美しい文字で【寿】が印刷されている」等の理由から、短冊を使って下段に贈り主の氏名を書きます。もし、本体の祝儀袋に書くことができれば、直接書いても良いのです。夫婦連名で贈る場合など、短冊を使用せず本体に書いてください。
▼水引きの再利用について
・のし袋について、特に「慶事」のものは、短冊をはずせば再利用できるものも多くあります。ぜひ再利用してください。幸せはいろいろな人に分けてあげたいものです。
 結婚祝いの祝儀袋は処分せずに思い出の品として飾り箱に入れる等、保存される方もいらっしゃいます。
・余談ですが、結納飾りなどの水引きは、地域によってはきちんと神社でお札納め所などにおさめる地方もあるようです。また、一生の思い出になるような立派な結納飾りを使う地方では専門の業者に依頼し、羽子板に仕立て直してガラスケースに入れて飾れるようにすることもあるようです。その他の再利用方法としては、正月飾りとして鏡餅の上に飾ったり、屠蘇の酒器の飾り付けに再利用したり、豪華な水引き細工を活かして使ってみてください。
※祝儀袋の包み方、お金の入れ方、向きなどはこちら>>>
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3.結婚のご祝儀 金額の相場

結婚祝いは披露宴当日に持参するのが一般的になっていますが、招待されなくても御祝儀を贈りたいと言うときは、披露宴に出席する場合の金額の半額程度がめやすとなります。
遠方の場合は郵送でも良いでしょう。
ここでは品物ではなく『お金』に限定してご説明いたします。
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結婚祝を渡す

●3千円、5千円、1万、2万、3万、5万、10万、20万といった金額が用いられます。友人や職場などで連名で包むのも良いでしょう。ただし、3千円、5千円という金額は披露宴に招待された場合には食事や引出物を考えると少し少なすぎるようです(あまり適当な金額とは言えません)。
●縁起を重んじて、2で割れない奇数の金額が一般的ですが、2万円、20万円はアリです。
●披露宴に招待された場合は、披露宴当日に受付にて渡すケースが多いのでが、招待されなくても贈りたい時は、披露宴に出席するときの半額程度を挙式の1週間前までに贈ります(遠方の場合は郵送でも良い)。

お祝い金額の相場は

●おつきあいの深さや社会的立場によって違ってきます。一般的におつき合いや血縁が深いほど金額は多くなります。友人という位置付けでも一般的な友人と親友とでは異なりますが、親友どうしでも「お互い様」ということで、両者相談の上で金額を合わせても良いでしょう(年齢的に「結婚祝い」での出費が多い年代の場合、婚儀が多い月には出費が重なるものです)。
●披露宴に出席する場合、基本的には「食事代+お祝い」として考えます。
 以下は[三和銀行調べ。最多回答額]
※下記は「最多回答額」です。友人や同僚は3万円が基本。家族の場合は3万円〜10万円(年齢によります)くらいが基本のようです。
贈る相手贈り手のあなたの年代出席するのは?地域は?
20代30代40代夫のみ妻のみ夫婦で]関東関西
同僚30,00030,00030,00030,00030,00030,000
部下30,00030,00030,00030,00050,00030,00030,000
兄弟・姉妹100,000100,000100,00030,000100,000
おい・めい50,000100,00050,00030,000100,00050,000100,000
いとこ30,00030,00030,00030,00030,00050,00030,00030,000
親族・親類30,00050,000100,00050,00050,000
友人・知人30,00030,00020,00030,00030,00050,00030,00030,000
●上記は「最多回答額」をピックアップしています。あなたが新郎・新婦の上司にあたる場合(部下の欄をチェックしてください)、あなたの肩書きが課長の場合と、部長の場合、取締役の場合など、役職や肩書きによって金額が変って来ます。招待する側も主賓クラス用の引出物と一般招待客とでランクを分けていたり、お車代や謝礼などを用意していることがありますので、披露宴会場のクラス(ランク)やあなたの肩書きにふさわしい金額を考慮してください。
● 親族の場合には、日頃の付き合いの深さによって変ってきます。
●家族の中でも両親は別です。20万円、30万円くらいから100万円くらいまでさまざまです。挙式婚礼費用についても援助してくれる場合もあります。
●先輩から後輩への御祝儀、後輩から先輩への御祝儀は、友人欄や同僚、部下の欄に準じます。目安として引出物や食事代の分を考慮して決めるほか、他の招待客に相談しても良いと思います。

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