目録には「1.収蔵しているもののリスト」という意味(例えば目次・見出し、収蔵品・展示物一覧などの意で用いる)と「2.贈り物・進物などの実物の代わりに贈る品物名のリスト」という意味があります。 このページでは主として後者2において(冠婚葬祭の儀式やいろいろな式典において実物の代わりに贈る贈り物リストとして)良く使われる代表的な目録の書き方・作り方を見本の画像を提示しながらわかりやすくご説明したいと思います。 |
【4】 目録の書き方・作り方・見本 |
目録を入れる袋、目録を書く用紙についてご説明いたします。 ※目録袋の詳細はこのページの別項目でご説明しています>>> |
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1.目録の作り方 | |
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奉書紙を使って目録を作る場合の、代表的な作り方をご紹介します。 下記は、静岡県在住の鈴木さんからご伝授いただいた作り方です。 まず、奉書紙を2枚用意します。一枚は目録用紙として、もう一枚は外包み(目録袋)として使います。 | |
作り方手順 | 目録の作り方の見本画像 |
1.目録用紙を作る |
①奉書紙を横長に置きます。 ②横二つ折りにします。 このとき、紙の表の面が外側になるようにし、輪になっている方が下に来るようにします。 |
③横に三等分します。 ④左側を折ります。 ⑤右側を折ります。これで目録用紙の完成です。 |
作り方手順 | 目録の作り方の見本画像 |
2.目録の外包み(目録袋)を作る |
下記にはもう一枚の奉書紙を使いますが、お祝いのし袋などに入れても良いです。 表書きも「目録」の他、長寿祝の記念品の場合には「御祝」「寿」などと書いても良いでしょう。 ※目録袋はこのページの別項にて>>> |
⑥奉書紙を横長に置きます。紙の裏の面 が出ている状態で、中心で二つ折りにし、折り目をつけます。 ⑦上の⑥でつけた中心線に右端がくるように⑤で作った目録用紙を置きます。 |
⑧目録用紙を包むように、下に敷いた紙の左部分を折りかぶせます。 ⑨さらに目録用紙を包むように、(6)でつけた中心線を折りかぶせます。 |
⑩目録用紙を包むように、上下の分を折りかぶせます。 ⑪正面に「目録」と書いて完成です。 ※目録袋については別項目をご参照ください>>> |
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2.目録の書き方 | ||||||||||||
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この項では、卒業記念品、退職記念品などの目録の代表的な書き方をご紹介します。 イベントなどで、賞品や景品などの目録を書く場合にも参考になさってください。 | ||||||||||||
1.奉書紙で作った目録用紙の場合 | ||||||||||||
上で作ったような、奉書紙を折って作る横長のタイプの目録の書き方です。 | ||||||||||||
目録の書き方の見本画像 | ||||||||||||
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目録の書き方手順 | ||||||||||||
(1)右欄 ・中央に表題となる「目録」「謹呈」などを書きます。 (2)中央欄 ・中央に品名と数量を書きます。品物が一点のときは見本の画像のように中央に「一、○○○」とし、数量 を書きます。 そのあと、「右、□□□として贈呈いたします」などと書きます。 ・品物の種類が増える場合でも、品目の書き出しは 「一、◯◯」です。 紙の中央欄の中で書く位置を調節してください。ピアノとテントの場合の書き方 「一、ピアノ一台」 「一、テント一式」 「右、卒業記念品として寄贈いたします。」 ・中央欄の最後に贈呈する日の日付けを書きます。西暦より令和○○年のように和暦の元号を用います。 (3) 左欄 ・中央に宛名を紙の一番高い位置から書きます。 ・右端に、書き終わりが紙の一番下にくるように贈り主の名称を書きます。
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2.パソコンで印字する場合や、一般的な和紙の場合の作り方 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プリントしたり、手書きする場合に最も作りやすい目録の書き方です。 見本画像は、退職記念品の目録の例です。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(1)表題 ・まずは表題として「目録」「謹呈」などと書きます。 (2)内容 ・品名と数量を書きます。 そのあと、「右、□□□として贈呈いたします」などと書きます。 ・品物の種類が増える場合でも、品目の書き出しは「一」です。 ・贈呈する日の日付けを書きます。西暦より令和○○年のように和暦の元号を用います。 (3) 贈り主名と宛先 ・書き終わりが紙の一番下にくるように「下寄せ」で贈り主の名称を書きます。 ・宛名を紙の一番高い位置から「上寄せ」で書きます。
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2.目録の書き方(つづき) |
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3.結納の目録(結納品の目録)の書き方 |
結納の目録では、結納品の名前を縁起の良い文字で表記する独特のものです。 目録の書き方は関東式と、関西式とで異なります。 この画像は関東式の目録です。関西式など結納のマナーの詳細は結納のページをご覧下さい>>> 見本画像の下に、結納品の内容と読み方(よみがな)をご紹介しています。 |
目録の書き方 結納品の場合 |
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●結納品の数 |
ポイント |
●7品を中心に5品、9品と奇数の組み合わせで用意します。 ●主として関西と関東では縁起の品 の大きさや飾り方などが異なります。 |
参考 |
◎地方により結納品の数、名称、飾り方が異なる。例えば関西では各品目が別々の高台に飾られるが、関東では結納品すべてが一つの台に載せて飾られる事が多い。 ◎ 地方によってしきたりが異なるので、男性と女性の出身地が離れている場合は、本人たちを中心にし、両家で相談する。一般的に男性側が用意するために、男性の住まいの地域の風習を優先するケースが多いが、東西間で「結納飾り」自体の価格もかなり異なるため、良く相談して決めると良い。 ◎デパートや結婚式場の他、インターネット上の専門店などでセットで売っている。 |
●結納品(結納品の読み方・確認) |
ポイント |
●結納品と読み方をご紹介します。縁起の良い当て字を品名にあてています。 ●例えば、以下の7品。 ・目録(もくろく) ・長熨斗(ながのし) ・金宝包(おたからつつみ)※ ・寿留女(するめ) ・子生婦(こんぶ) ・友志良賀(ともしらが)※ ・末広(すえひろ)※ ●上記に以下を加えて9品。 ・勝男節(かつおぶし) ・家内喜多留(やなぎだる) ※補足 ・金宝包(おたからづつみ、きんぽうづつみ、とも読む) ・友志良賀(「友白髪」とも書く) ・末広(「末廣」とも書く) ●最近は、結納品の代りに 結納金のみ、 あるいは結納金と指輪のみ、 あるいは指輪やネクタイピンなどの記念品の交換のみ で済ませる場合もある。 ●結納時に「家族書」(三親等くらいまでの親族の名を記したもの) を取り交わす場合もある。 |
参考 |
◎仲人が目録を読み上げ、「幾久しくお納めください」と述べると、 女性側が「幾久しくお受けいたします」と述べる。 ◎ 女性側から「結納返し」(お返しの品やお金)があるときは仲人がこの目録を読み上げ、「幾久し くお納めください」と述べると、 男性性側が「幾久しくお受けいたし ます」と受ける。 ◎以前は、結納返しは半返し〜1/3返しとされていたが、最近は結納返し無し、あるいは1割程度を返すというケースも増えて来た。地方によっても異なる。 ※結納返し無しとは?…両家で相談し、結納返しを「無し」にする場合もある。結納金で、嫁入り道具を揃えて下さいという主旨に従ったもの。こうした場合は記念品の交換という形で指輪と腕時計などを交換することも。 |
※結納のマナーの詳細は結納のページをご覧下さい>>> ※結納の目録と受書のページもアップしました。ご参照下さい>>> |
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【5】 目録袋 |
目録を入れる袋は、封筒を用いるよりも、のし袋を用いるか、または和紙や奉書紙で作ります。 インターネット上のショップなどで、目録用ののし袋を販売している店もありますが、水引きの種類などに注意して購入してください。 |
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目録袋、目録ののし袋について(表書きと種類、自作の場合は?) | ||||
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●右の「目録」ののし袋の画像をご覧ください。 一見どちらでも良さそうに思えるのし紙、のし袋には、 ・結びきり(二度とほどけないもの)、 ・蝶結び(何度も結んでほどけるもの) の2種類があります。 用途によって使い分けます。 ●結婚にかかわる一連の儀式(結納、結婚式、披露宴)のお祝いや贈り物に用いるのし紙、のし袋は、すべて、一度結んだらほどけない「結びきり」の水引きのついたのし袋、熨斗紙を使うのがマナーです。したがって、婚約指輪や結納品の目録には、結び切りの水引きの目録袋を使います。 ●長寿祝いの記念品の目録を渡す場合には、蝶結びのものを用います(何度あってもよいお祝い事なので、これからもますます長生きし、何度でも長寿のお祝い事をしたいという気持ちから)。 卒業記念品、退職記念品は、結び切りの水引きのものでも良いでしょう。褒賞、受賞の場合に用いるべきなのは厳密には蝶結びだと思います。 ●市販されている目録袋は、需要の多い婚約、結納用に「結び切り」のタイプが多いので注意してください。 ●災害時のお見舞金、お見舞品、義援金・義援品の目録を入れる場合には水引きなしの、白い無地の袋が良いでしょう。 | ||||
【和紙や奉書紙を折って目録袋を作る場合】 ●手作りの目録袋を使う場合には、右の画像のように、中に入れる目録を包みます。 見本画像のように、袋の正面中央に「目録」などと書いて完成です。 |
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