法事のあとの食事は?キリスト教・神道の法要は?お礼状は?

法事とは・法要とは、故人の冥福を祈り、供養をするための仏教行事です。厳密には忌明けの日までの間、七日おきに例えば初七日(しょなぬか)、二七日忌(ふたなぬk)〜四十九日(しじゅうくにち)といった具合に法要がありますが、忌明けまでの間の法要は、初七日と四十九日以外は、遺族のみで行なわれることが多いようです。
一般的には四十九日が忌明けとされ、この日を過ぎると年忌法要となります。 このページでは法事・法要のあとの会食、法事のお礼状の書き方と文例・例文、キリスト教や神式の法要などについて解説します。
[参考ページ]
1. 法事・法要の種類(法事とは)前のページ
2. 亡くなってからの日数の数え方前のページ
3. 法要の流れと服装/・準備・あいさつ前のページ<
法事のお返し、香典のお礼
法事・法要での挨拶
お斎(おとき)
年忌法要早見表
初七日
四十九日 (しじゅうくにち)

4.法事が終わってからの食事の席「お斎」(おとき)について

法事が終わってからの食事の席をお斎(おとき)と呼びます。
お斎(おとき)については、別ページでご説明していま す。>>
お斎(おとき)が行なわれない場合には、僧侶による読経終了後、施主が挨拶をする際にその旨を告げ、折詰めの料理と酒の小壜を用意し、引出物と一緒にお渡しします。
各忌日法要、年忌法要の日取りについては、前のページで説明しています>>
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5.キリスト教式の追悼・神道の霊祭

仏式以外の追悼行事についてご紹介します。
◆キリスト教式
・キリスト教式の場合の法要は、追悼ミサと呼ばれます。
・ 3日目、7日目、一ケ月目、(場合によって、1年後も)に行なわれます。
◆神式
・神式の場合の法要は、霊祭と呼ばれます。
・主な霊祭は、10日後、50日後、1年後、三年後、五年後、十年後に行なわれます。
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キリスト教式の場合の追悼ミサ

 名称時期内容





追悼ミサ
(ついとうみさ)
3日目教会で記念の式典が行なわれます。
遺族、親族、友人、知人などが参列します。牧師による祈りや、聖歌斉唱のあと、茶話会が行なわれることが多いようです。
茶話会は、ふつう、教会の別室などで執り行われます。
ミサの規模は1年後の命日に行なわれる記念ミサが最大となります。
7日目
追悼ミサ
プロテスタントでは
昇天記念日
1ケ月目
記念ミサ1年目
 



万霊節
(ばんれいせつ)
All Soul’s Day
毎年
11月2日
万聖節の翌日である11月2日に行なわれる死者の記念日を万霊節といいます。
教会に信者が集まり、これまでに召されたすべての信者を追悼するミサを行ないます。ミサが終了したら、お墓に花をお供えします 。
※ ちなみに、11月1日の 万聖節は、All Saints’ Dayと呼ばれ、天国にいる全ての聖人に祈る祝日です。

神道の場合の霊祭

忌中の間は、家庭にある神棚に白布や白半紙をかけ、神棚へのお供えや参拝はお休みします。
正月の参拝も、門松やしめ飾りも遠慮します。
50日を過ぎれば、神棚、御霊舎あるいは粗霊舎などに貼った白半紙や白布をはずし、御霊舎に御霊をお祭りします。
仏教でいう仏壇にあたるのが、御霊舎、あるいは粗霊舎。
仏教でいう位牌を霊璽(れいじ)と呼びます。
神道で、神職による祈祷のあと玉串を捧げる正式なやり方を玉串奉奠(たまぐしほうてん)と言います。仏教でいう焼香に代わるものです。
玉串料および玉串の捧げ方はこちらのページで詳しくご説明しています。>>>
  名称時期内容



霊祭
 十日祭10日目遺族、親族、友人、知人などが参列。
神職による祈りのあと神職をお食事でもてなします。
五十日祭50日目この日をもって忌明けとされ、神職と奏楽隊などを迎えて盛大に行なわれます。自宅または墓前、もしくは斎場で行なわれます。
御霊は、五十日祭のお払いのあと御霊舎に移されます。もし祖先の御霊があれば合祀祭を行ないます。
百日祭100日目遺族、親族などが参列します。
神職による祈りのあと、神職を食事でもてなします。
 



祖霊祭
 一年祭
三年祭
五年祭
十年祭

二十年祭
三十年祭
四十年祭
五十年祭
各年の命日遺族、親族などが参列します。
神職による祈りのあと、神職を食事でもてなします。
十年目以降は省略される場合が多いようです。

6.法事のお礼状、法要のお礼状

親族に対しては、お礼状は不要ですが、知人、友人をはじめ忙しい中を時間を割いて法事に参列してくださった方にお礼状を出したいという方のために、参考になる文例をご紹介します。
なお、法事に参列せず、お供え、お花、お供物を下さった方にもお礼状を出します。
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▼法事・法要のお礼状のポイント

施主が、参列者一人一人にお礼を申し上げる代わりにお礼状をお出しするものです
◉作成時のポイント◉故人との続柄にふれる場合は、喪主からみた関係を書きます…「亡父」「亡祖父」など。
◉丁寧にする場合にはお礼状も手書きにします。会社関係などでお礼状の印刷を手配する場合には、およその数を把握した上で、参列予定者の数よりも多めに手配をします。
◉どんな人にAの人には必ずお礼状を出します。Bの人にも基本的にはお礼状を出しますが、相手との間柄によっては(ごく親しい友人の場合などは)電話でお礼の気持ちを伝えることもあります。
A.法事に参列できずにお花やお供物を下さった方には、お礼状を送ります
B.親戚以外の友人、知人に、お忙しい中を時間をさいて来ていただいたお礼の気持ちを伝えます

▼お返しについて

法事に参列していただいたら、引出物や会食(お斎)がお返しになりますが、法事に来られずにお供え、お花、お供物、あるいはお供物料を頂いた場合には別にお返しをします。
できればお礼状を添えてお送りするか、お礼状だけを先に出し、早めにお返しを送ります。
のしの表書きは「志」などとします。水引きは藍銀、双銀の結び切りなど。
◉お返しの時期法事のあと、なるべく早く1カ月以内をめどに
◉予算費用のめやすは、頂いた金額の半分〜1/3程度です。
◉どんな品物を不祝儀のお返しなので、お茶や石鹸などのあとに残らないもの(消えて無くなるもの)が良いとされます。他には、実用品としてタオルやハンカチなども良く用いられます。

▼お礼状の文例、例文

ほとんどの場合、決まった文面 となります。
一番大切なのは、すぐにお礼の気持ちを伝えることです。
【文例1】
※ふつうは縦書きです。ページ構成の都合上、横書きにしています
 ◯◯法要のところは、「一周忌法要」「初盆」「四十九日法要」などとアレンジしてください。
拝啓 亡祖母 見本きく江儀 ◯◯法要に際しましては
ご多忙中のところわざわざご参列を賜りご芳情のほど誠に有難く
厚くお礼申し上げます
早速拝趨の上お礼申し上げるべきところ
略儀ながら書中を持ちましてお礼申し上げます
敬具  
 令和◯◯年◯◯月◯◯日
〒□□□−□□□□□ 東京都渋谷区神宮前◯−◯−◯
喪主  見本太郎
親族一同

[全体の流れ]
・故人の名前…「亡祖父 ◯◯◯◯儀」という書き方と、「故 ◯◯◯◯儀」という書き方があります。会社で行う法事の場合には後者をアレンジし、「弊社社長 故◯◯◯◯儀」といった形で使います。
・お礼の言葉…忙しい中を参列して頂いたことへのお礼の言葉を入れます。
・お礼状はあくまでも略儀…です。本来なら直接お礼を申し上げるところ、書状でのご挨拶となった旨を伝えます。
(文中の言葉「拝趨(はいすう)」…出向くという意味をへりくだって言うときに使う言葉。参上する。お伺いする。)
・差出人…施主の名前を書きます。横に「親族一同」と書き添えます。
・その他…季節の挨拶文は不要。
 頭語 「拝啓」+結語「敬具」については、両方入れるか、もしくは両方無しのどちらでも良い
【文例2】
※ふつうは縦書きです。ページ構成の都合上、横書きにしています
参列せずに、香典やお花、お供物だけを頂戴した場合
 ◯◯法要のところは、「一周忌法要」「初盆」「四十九日法要」などとアレンジしてください。
拝啓 このたびは 亡祖母 見本きく江儀 ◯◯法要に際しまして
ご多忙中にもかかわらずご鄭重なるご厚志を賜り心より厚くお礼申し上げます
おかげさまで◯◯法要を滞りなく済ませることができました 
茲にご厚情に感謝申し上げますとともに、今後も変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます 
早速拝眉の上お礼申し上げるべきところ
略儀ながら書中を持ちましてお礼申し上げます
敬具  
 令和◯◯年◯◯月◯◯日
本松 一郎様
〒□□□−□□□□□ 東京都渋谷区神宮前◯−◯−◯
喪主  見本太郎
親族一同

[全体の流れ]
・故人の名前…「亡祖父 ◯◯◯◯儀」という書き方と、「故 ◯◯◯◯儀」という書き方があります。 会社で行う法事の場合には後者をアレンジし、「弊社社長 故◯◯◯◯儀」といった形で使います。
・お礼の言葉…忙しい中を温かいお心づかいを贈って頂いたことへのお礼の言葉を入れます。
・お礼状はあくまでも略儀…です。本来なら直接お礼を申し上げるところ、書状でのご挨拶となった旨を伝えます。
(文中の言葉「拝眉(はいび)」…お会いするという意味をへりくだって言うときに使う言葉。お目にかかる。)
・差出人…施主の名前を書きます。横に「親族一同」と書き添えます。
・その他…季節の挨拶文は不要。
 頭語 「拝啓」+結語「敬具」については、両方入れるか、もしくは両方無しのどちらでも良い
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