お宮参り着物

お宮参りの着物について解説します。お宮参りとは赤ちゃんが生まれて一ヶ月の頃に近くの氏神様にお参りして健やかな成長を祈る儀式です。
お宮参りの時に赤ちゃんに着せる晴れ着のことを祝い着または掛け着と言います。男の子用、女の子用に決まった柄があります。京都など一部の地域では産着(うぶぎ)、初着と呼ぶこともあります。
※一緒にお参りするママ・母親の着物については別ページで解説します。
 お宮参りのママの服装>>> 
………このページの内容………
1. お宮参りの祝い着・産着について
2. お宮参りの着物の着せ方
  (祝い着の着せ方・産着の着せ方)(祝い着の形)
3. お宮参りの祝い着を七五三の時にも着せたい
[参考ページ]
 ※「お宮参りのママの服装」のページへ
 ※「お宮参りの赤ちゃんの服装」のページへ
 ※「お宮参りのしきたりとマナー」のページへ
 ※「お宮参りの時期」のページへ
 ※「お宮参りの服装」のページへ
【冠婚葬祭マナーのTOPページに戻る】

1. お宮参りの祝い着・産着について

お宮参りの時に赤ちゃんに着せる晴れ着のことを祝い着または掛け着と言います。京都など一部の地域では産着(うぶぎ)、初着と呼ぶこともあります。祝い着は赤ちゃんが直接着るものではなく、赤ちゃんを抱っこした状態で祖母や母親(ママ)が赤ちゃんの上から羽織るものです。
女の子のお宮参りの祝い着
女の子の絵柄の特徴
女の子の掛け着の模様で人気があるのは花をモチーフにした友禅模様で、牡丹、芍薬、桜、花車、御所車などの伝統的な絵柄です。

おめでたい絵柄として宝船、末廣、金宝包(宝袋)、打ち出の小槌、鶴などの吉祥文様も用いられます。
解説
友禅模様とは
友禅模様(読み方=ゆうぜんもよう)。友禅染めに用いられるような華やかで美しい色彩の絵柄模様のことです。絵画のように美しいのが特徴です。
補足説明
祝い着の他に必要な小物については、地方によっても異なります。
帽子やよだれかけは全国的に用いられます。関西では扇子やでんでん太鼓などをつける地域やお守り袋、犬張子を付けるところもあります。
男の子のお宮参りの祝い着
男の子の絵柄の特徴

男の子の掛け着の模様で人気があるのは勇壮な絵柄が描かれたもので、兜(かぶと)、軍配、龍、鷹、虎などをモチーフにした熨斗目模様のものが人気です。
男の子の祝着のカラーは黒、ブルーなどの他にグリーン、シルバーなども出ています。


おめでたい絵柄として宝船、末廣、金宝包(宝袋)、打ち出の小槌、富士、青松などの吉祥文様も用いられます。

男の子の初着には家紋を入れる地域もあります(女の子の場合には家紋を入れません)。

解説

熨斗目模様とは
熨斗目模様(読み方=のしめもよう)。現代では腰のあたりで絵柄が切り替わり別の模様(にしたものか、または腰の部分を白く染め残したものをさします。

腰の部分だけを縞(しま)や格子模様にしたものを熨斗目、熨斗目小袖と呼んだことに由来します。
武士が礼装の際に、大紋のついた直垂(ひたたれ)や麻裃(「あさがみしも」と読む。麻の裃)の下に着た小袖に使われた模様です。

※最近では熨斗目模様になっていない祝い着も出ています。
(例えば…全体が黒地に男の子らしい絵柄の刺繍帆ほどこしたもの、あるいは全体が濃緑の生地に男の子らしい絵柄の刺繍をほどこしたものなど。生地の色はその他にシルバー、ブルーなども見受けられます)

補足説明
祝い着の他に必要な小物については、地方によっても異なります。
帽子やよだれかけ(スタイ)は全国的に用いられます。関西では扇子やでんでん太鼓などをつける地域やお守り袋、犬張子を付けるところもあります。

2. お宮参りの着物の着せ方
 (祝い着の着せ方・産着の着せ方)

それではお宮参りの祝い着の着せ方を、用意するものと着せ方とに分けて解説します。
特にA祝い着、Bスタイ、C帽子、Eベビードレスはデパートなどで購入できるほか、レンタルて、

用意するもの
項目 解説
A.祝い着 (掛け着、産着とも言う)
  ・赤ちゃんを抱っこした祖母や母親(ママ)の上から掛ける晴れ着です。

・最近では夏用(暑い季節用)として絽の祝い着も見かけるようになりました。レンタル品も出ているようです、

※祝い着の着せ方をこのページで解説します。
B.スタイ(よだれかけ)
  ・清潔な白いものを。レースがついたものなどが人気。
C.帽子
  ・お宮参り用としては白い帽子が人気。キャップタイプのほかにフードタイプもあります。
帽子は冬には寒さ対策にもなります。
D.肌着
  ・季節に合わせて短肌着、長肌着など。
暑さ寒さを避けてお宮参りの時期をずらした場合には(2ヶ月目くらいになったら)コンビ肌着など。
E.ベビー服(ドレスオール)またはベビードレス
 

掛け着の下の衣装にあたるものです。
ベビードレスの色は白が一番人気があります。

 

F.その他
  靴下(季節に応じて)
地域によってはお守り、紐銭、扇子(末廣とも言う)、犬張子(読み方=いぬはりこ)でんでん太鼓、ご祝儀など。
おくるみ(季節に応じて。特に寒い地方では掛け着とは別に持参)

[はみだし知識]
「でんち」とは?

…関西地区では、お宮参りの時に赤ちゃんに着せるベビー服(上記E)の代わりに「でんち」(またはでんちセット)という服装を着せることがあります。
でんちは、袖のない羽織で、関西以外ではちゃんちゃんこ、ちゃんちゃん、などとも呼ばれます。でんちセットは、一つ身の着物とちゃんちゃんこがセットになったものとして販売またはレンタルされるもので正式な晴れ着ではありませんが、着付けが簡単な和装として用いられてます。
なお、最近ではベビードレスを着せることが多いようです。

「五つ紋」とは?
…男の子の祝い着には背中、両胸、両袖の裏側、の計5カ所に家紋を入れます。父方の家紋を入れるという説が主流になっています。しきたりでは母方の実家が娘の嫁ぎ先の家紋を入れた祝い着を贈るならわしとなっていました。
レンタル品を使う場合には家紋を確認してください。家紋を指定してレンタル品を利用できるショップもあるようです。また、レンタル品に一般的な家紋(五三の桐など)がついた品を用意しているショップもあるようです。
なお、女児の場合には一般的に家紋は入りません。
お宮参りの祝い着の着せ方・産着の着せ方
順序 解説や補足説明
1.肌着(D)を着けて、ベビー服(E)を着せる
  (季節に応じて)短肌着、超肌着
+ドレスオールを着せる

※DやEの記号は上の表より。
2.よだれかけ・スタイ(B)をつける
  ベビー服の上からよだれかけ・スタイを付けます。清潔なものを用意します。

帽子とよだれかけはお宮参り用のもの(お宮参り専用のもの)もセット販売されています。
またレンタル祝い着のセットについているものもあります。
3.赤ちゃんを抱っこする
 

赤ちゃんを抱っこ

旧来の習わしでは、お宮参りの時には父方の祖母が赤ちゃんを抱っこしました。

現代では、両親だけの場合には母親が抱っこしたり、父方の祖母が遠方の場合に母方の祖母が同伴して赤ちゃんを抱っこする等、特にこだわらなくなっています。
4.祝い着・掛け着をかける
 

祝い着の着せ方

赤ちゃんの頭がない方の肩に、祝い着を掛けます。赤ちゃんの後ろをまわしてお母さんまたは祖母の首の後ろで紐を蝶結びに結びます。
正面から見て祝い着のおめでたい柄が見える形となります。

お宮参りの小物…でんでん太鼓や犬張り子、ご祝儀(紐銭)、末廣(扇子のこと)などをつける場合は、お母さん(または祖母)の首の後ろで結ぶ前に、紐を通してから結びます。

お祝い着のことを産着と呼ぶ地域もあります。
※参考ページ…母親が着るお宮参りの着物は「お宮参りのママの服装」へ>>>

3.お宮参りの祝い着を七五三の時にも着せたい
(祝い着を仕立て直して七五三に)

お宮参りの祝い着を、たった一日だけの衣装にしてしまうのはあまりにももったいないもの。最近では仕立て直して七五三にも着られるようにするケースが増えています。
お宮参りの祝い着を呉服屋さんなどで購入すると、あらかじめ七五三用に仕立て直すやり方が書かれた説明書を入れてくれることもあります。
お宮参りの祝い着と七五三

[祝い着の形]
祝い着の着せ方

お宮参りの祝い着には、左の画像のように紐をつけたものが多く出ています。レンタル衣装の多くはこの形です。

お宮参りの祝い着・産着は仕立て直すことによって七五三にも着せてあげることができます。
[お宮参りの産着を七五三用に仕立て直す場合の例]
・紐を取り外すか、腰の位置に付け変える。
・袖口は、お宮参り用の祝い着・産着の場合全部が開いた形になっているため、開いた部分を途中まで縫い付けて袂(たもと)の形を整える。
・肩上げをする。
・腰上げをする。
・襦袢に付け袖がついているタイプの場合は着け袖をはずす(この襦袢の襟部分を半襟として活用する場合もあります)。

プロに頼んで仕立て直しをしてもらうこともできるようです。祝い着を買った店で仕立て直しを引き受ける場合もありますし、加工のみを受ける店もあります。
仕立て直しの費用の目安は作業箇所の数により7,000円〜30,000円くらい。祝い着を購入した店に頼むと割引き特典あることも多いようです。(2016.8現在)。
冠婚葬祭マナーTOPへ