海外へのFAXの送り方》国際FAXの仕方のマナー・アメリカ

海外へのFAXの送り方について解説します。
日本でもFAXの際は文書にFAX送付状、FAX送信案内状等を添えて送信しますが、海外あてにFAXで文書を送信する場合でも同様の書面(英語ではFAX Cover Sheetと呼ばれます)を添えます。
ここでは国際FAXの仕方をはじめ、インターネットFAXも紹介します。
[参考ページ]
 ※参考ページ…FAXの送り方のページへ>>>
 ※参考ページ…コンビニFAX、インターネットFAXのページへ>>>
 ※参考ページ FAX送付状 pdf>>>

1.海外へのFAX送信の仕方
 (海外へFAXを送る時のビジネスマナー)

海外へのFAXの送り方と、FAX送信の際のビジネスマナーを紹介します。

海外へFAXを送信する時のビジネスマナー

▼1.用紙サイズを考慮する。
ポイント
日本で使われる用紙はA4サイズが一般的だが、 アメリカではレターサイズが一般的。
説明

[用紙のサイズの違いについて]
レターサイズは、
A4よりも上下が約2センチほど短いのが 特徴です。
レターサイズの用紙はアメリカ、カナダ、メキシコで一般的に使われています。
日本やヨーロッパではA4サイズが使われています。
普通のA4用紙でFAXを送信すると、先方でプリントした際に原稿が切れてしまいます。
日本から送信する書類は、上下の余白をいつもよりも2センチ程度多めに取ると良いでしょう。

▼2.FAX送付案内状をつける

ポイント

国内と同様に、FAX送付状を添えて送る。

説明
・宛先、日付、枚数、送信元などを記載したFAX送付状を添えてFAXします。
英語ではFAX Cover Sheetと呼ばれます。書き方はこのページの項目2で解説します。

▼3.事前または事後に、電話またはメールでFAX送信の旨を伝える

ポイント

初めてFAXを送信する相手には、電話またはメールで

説明
・初めてFAXを送信する相手には電話またはメールで事前もしくは事後にFAX送信の旨を伝えると良いでしょう。
・オススメは送信後に電話(またはメール)をすることです。
[英文メール文例]
I transmitted Fax to Mr. Yamada right now.
Would you take a few minutes to check the Fax ?
If you received it, please hand the Fax to Mr. Yamada. Thank you very much for your cooperation.

「たった今山田さんあてにFAXを送信しました。FAXをチェックするために数分とって頂けませんか?そちらに届いたら、山田さんに渡して下さい。ご協力に感謝します。」
▼4.送信先によっては、時差に配慮する につづく

海外へFAXを送信する時のビジネスマナー つづき

▼4.送信先によっては、時差に配慮する

ポイント

オフィス以外への
深夜のFAX送信は
出来るだけ避ける。

説明

・時間外のFAXはオフィスあてならOKですが、自宅あての場合には先方との時差に配慮します。
至急の用件で深夜に届くような場合には事前に先方の了承を得ておくようにします。
[参考]
アメリカとの時差はー14〜ー17時間(サマータイム除く)。
例えば日本が19時なら、アメリカ東海岸のニューヨークは5時(早朝)[19時ー14時間=5時]
日本が19時なら、アメリカ西海岸のロサンゼルスは2時(深夜)[19時ー17時間=2時]

海外へのFAX送信のしかた

海外へのFAX送信のしかたにはFAX機を使う方法と、インターネットFAXを利用するという2つの方法があります。

1.通常の操作で、FAX送信機でFAXする

解説

[A.マイライン未登録=国際電話で利用する事業者が未登録 の場合]
原稿をセット→事業者番号ー010ー国番号ー相手のFAX番号→送信ボタンを押す
[B.マイライン登録済み=国際電話で利用する事業者が登録済みの場合]
原稿をセット→010ー国番号ー相手のFAX番号→送信ボタンを押す

▼マイラインとは?
国際FAX通信料金は、利用する通信事業者から請求される。マイラインとはFAXを送信する際に、どの事業者を利用するのかを事前に登録しておくサービス。未登録の場合には010の前に事業者番号をつける。
▼主な国の国番号は?

国名国番号国名国番号国名国番号
アメリカイギリス44フランス33
ドイツ49イタリア39カナダ
中国86香港852台湾886
韓国82シンガポール65タイ66


▼主な通信事業者の事業者番号は?

  • NTTコミュニケーションズ 0033
    0033ー010ー国番号ー相手のFAX番号
    例)アメリカにFAX
    0033ー010ー1ー相手のFAX番号
  • KDDI  001(国際電話の時の事業者番号)
    001ー010ー国番号ー相手のFAX番号
    例)アメリカにFAX
    001ー010ー1ー相手のFAX番号
  • NTT東日本、NTT西日本は国際電話のサービスなし

2.インターネットFAXを使う

FAX装置がなくてもインターネットを利用してFAXを送信できるサービス。
個人向けのサービスのみ提供している事業者と、法人向けのサービスを提供している事業者があります。
インターネットFAXについては「コンビニからFAXを送る」のページでも解説しています>>>

解説

インターネットに接続しているパソコン等の端末から、ファイルの形でFAXを送信するか、もしくはメールに書類を添付した形で送信します。

▼ファイルの形でのFAX送信は?

  • サービス業者に契約・登録ののち、パソコン上から相手先の国番号、FAX番号などを入力し、送信ボタンを押す。

▼メールに添付する形でのFAX送信は?
  • サービス業者に申し込み・登録ののち、メールソフトにて宛先欄に所定のメールアドレスを入力する。

注意)上記は代表的な操作方法です。サービス事業者が沢山あります。詳しい操作方法は各事業者のマニュアルに従って下さい。

2.英語のFAX送信表、FAX送付状の書き方・雛形・文例(海外あてFAX送付状)

日本でFAX送り状、ファックスシート、FAX送付状などとも呼ばれる書面は、英語ではFAX Cover Sheetをさします。

 

[用紙のサイズ]
一般的にはアメリカやカナダなど北米で使われる用紙サイズはレターサイズで、ヨーロッパではA4の用紙が使われます。
アメリカやカナダに送る場合を想定して、FAX Cover Sheetの上下の余白はいつもよりも2センチ程度余分にとると良いでしょう。
下記にご紹介するのは英文のFAX送付状、FAXシート、FAX送付案内状の代表的な文例、例文です。
テンプレートを一つ作っておくと大変便利です。手作りする際のポイントを解説します。

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英文のFAX送付案内状の書き方

決まった書式はありません。相手先や送信元などの必要事項が記載されていて、かつわかりやすく相手に伝わるフォーマットであればOKです。
用紙には会社のロゴ入りのシートも良く使われます。
記載内容の説明 その1
  • [FAX]
    この書面のタイトルです。シンプルな表現ですがこれで十分伝わります。

  • [To]
    FAXの相手先情報、宛先を記します。


※宛名の書き方
FAXの場合には、4)〜6)の住所,国名は省略してもOK。

1)相手の氏名
2-1)肩書き
2-2)部署名
3)会社名
4)住所(建物,番地,通り)
5)住所(市,州,郵便番号)
6)国名
7)電話番号
8)FAX番号

FAX Cover Sheet の見本・雛形・テンプレート(無料)
FAX

To:
Mr. James Clark
Executive Maneger

Sales Dept.
Sample Company.
22F Cherry Bldg.
111 Bluemoon St,
Mountain VIew CA 00000
U.S.A.

Phone. +1-00-000-0000

Fax. +1-00-000-0000

From:
Masaru Suzuki
MIhon Co. Ltd.
1-1-1 Ninomiya
Sakura-ku Osaka 000-0000
JAPAN

Phone. +81-00-000-0000

Fax. +81-00-000-0000
E-mail: ** @ **.**.jp

Date:_________________________________
No of pages ( including this cover sheet ):______
Subject:_______________________________
____________________
____________________
____________________
受取人の氏名の前にはMr.,Mrs.,Ms.をつける:相手が女性の場合は未婚既婚問わずMs.を使うのが主流。
性別がわからない場合にはMr./Ms.またはMr. or Ms.などと書きます。
氏名がわからない相手には役職名だけを書きます。
役職のある相手なら:役職のある相手には、氏名の下段に”Manager”などと記載します。
電話番号とFAX番号:先方の電話番号やファクス番号の前に国番号をつけます。数字の前にプラス(+)の記号をつけるのが慣例で、上記の見本ではアメリカの国番号を+1と記載しています。
担当者宛というニュアンスが強い書面を送る場合には、氏名の前に”Attn.”と書くことがあります。
書き方例) Attn.: Mr. James Clark

記載内容の説明 その2(つづき)
  • [From]FAXの送信元情報、差出人について記載します。
  • ※差出人欄の書き方
    1)差出人の氏名
    2-1)肩書き
    2-2)部署名
    3)会社名
    4)住所(建物,番地,町名)
    5)住所(市,県,郵便番号)
    6)国名
    7)電話番号
    8)FAX番号
    9)電子メールアドレス
    電話番号とFAX番号:電話番号やファクス番号の前に国番号をつけます。数字の前にプラス(+)の記号をつけるのが慣例です。日本の国番号を+81と記載します。続く市外局番は最初のゼロを取ります。例えば市外局番03は3のみ、045は45のみです。
    ・東京の場合、市外局番が03なので、+81−3−XXXX−XXXXとなります。

    ・横浜の場合、市外局番が045なので、+81−45−XXX−XXXXとなります。

  • [DATE]FAX送信日
  • ※日付の書き方
    相手先の国によって、下記の2つの書き方があります。
    ・アメリカ式:月、日、年の順に書く
      書き方例)September 17, 20XX
    ・イギリス式:日、月、年の順に書く
      書き方例)17 September 20XX
    月を表す単語はSep. Oct. のように略して表記することもあります。

  • [No of pages ( including this cover sheet )]
  • 送付枚数(このFAXカバーシートを含んだ枚数)
    先方に受け取り枚数をチェックしてもらうためにも、送信枚数は必ず記載します。
  • [Subject]
  • 件名。
  • [コメント欄]
  • 文書に書けないことや、補足説明を書くこともあります。
    上の見本テンプレートでは、なんでも書ける罫線のタイプにしています。
    [書き込みたい英文コメント文例]
      Please inform me by email if you’ve received this fax.
      「このFAXを受け取ったらメールでお知らせください。」
      Could you please inform me by email if you’ve received this fax?
      「このFAXを受け取ったらメールで私に知らせて頂けますか?」
      Please give me a reply.
      「返信を下さい。お返事を下さい」

3.海外からのFAX受信時・返信時のビジネスマナー

ビジネスのシーンで用いられるFAXは、重要な文書のやりとりが多いものです。FAX文書の受信時および返信時のビジネスマナーを紹介します。

FAX受信時のビジネスマナー

1.FAX送付状に書かれたとおりの枚数が揃っているか確認する
2.不鮮明な箇所はないか、内容・文字が読み取れるか確認する
3.発信者に対し、間違いなくFAX文書を受信したことを電話(=急ぎの場合)またはメールで伝える。
4.返信が必要な場合には、なるべく速やかに返信をする。
5.FAXが届いているのを見つけた人は速やかに宛名の人に渡す。
6.FAXの宛名の担当者が席をはずしている場合には以下のいずれかの対応を行う。
[至急の用件なら]
(1)担当者を探して声をかけるか手渡す。
(2)担当者が不在もしくは休みであればその上司に伝えて指示を仰ぐ。
(3)担当者が不在であれば携帯電話などで連絡を取る。
FAXが無事届いたことを知らせるメールの文例をご紹介します。

返信のビジネスマナーや連絡に使う文例

1.書き出しには"Dear XX"
・ビジネスの相手には(男性)Dear Sir, (女性)Dear Madam, 
 もし先方の性別がわからなければ Dear Sir/Madam
・先方と親しいなら(男性)Dear Mr. XX, (女性)Dear Ms. XX,  

2.担当者が席を外している場合には代理で対応することも。
[代理送信するメールの英文コメント文例]
The fax arrived without a problem. However, I am sorry, the person in charge is out now.
Later, a reply will be given from him (=the person in charge).

「FAXは無事に届きました。しかしながらすみません、担当者は今外出中です。
のちほど、彼(=担当者)からお返事を差し上げます。 」

3.返信が必要な場合にはなるべく早めに返信をする。
使える英文コメント文例]

I would like to send a reply as soon as possible. Please give me a little time.
「できるだけ早くお返事を送りたいと思います。少しお時間を下さい」
Please give me a little time until the reply.
「回答まで少しお時間を下さい」

4.先方のFAXの印刷範囲を意識し、印字できない余白部分にはあまり書き込まない。
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