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 ここでは退職届と退職願は違う書類を指すものとします。このページでは退職届について説明します(なお、退職願はこちらで説明しています>>>)。
 まず退職願について説明します。「退職願」とは、会社都合(会社の指示や命令)ではなく、自分の意志で会社を辞めるときに会社に提出する書類のことをさします。解雇または退職勧告を受けたり、契約期間満了等の場合にはあてはまりません。 退職願いの書類は、基本は手書きであり、黒インクのボールペンまたは万年筆で縦書きの便箋に丁寧に書きます。
 退職願とは別に、会社によっては所定の届け出用紙「退職届」といった書類やフォームを準備している場合もあります。退職届は以下の2つの目的で用いられます。 このページでは退職届の雛形および退職届の書き方を説明します。
…このページの内容…
退職届とは(「退職願」と「退職届」)
退職を申し出る時期…円満退職のために
退職届の書式と書き方・見本
退職届と封筒

■ 退職届とは(「退職願」と「退職届」の違い)

ここでは退職届と退職願は違う書類を指すものとします。まずは退職願について説明します。

「退職願」とは、その人が会社の指示や命令(会社都合)ではなく、自分の意志で会社を辞めるときに、会社に提出する書類のことをさします。
会社都合退職の場合には、退職願を提出しません。例えば転職のための退職、資格取得のための退職、結婚のための退職など、本人の事情や理由で会社を辞めるときに、事前に会社に提出するものが退職願です。

(参考情報・・・公務員の退職願は「辞職願」……公務員が自らの意志で職を辞す際には、辞職の意思表示ということで、「退職願」という言葉を使わず「辞職願」となります。罷免や免職と区別 されます)
 ※退職願の書き方と詳細・フォーマットは「退職願の書き方」をご覧下さい>>>

上記の退職願に対し、退職届には以下の2つの目的の書類があります。
このページではこうした退職届の雛形および退職届の書き方を説明します。

【退職届の種類】
1.手続き書類としての退職届

退職願とは別に、会社によっては所定の届け出用紙「退職届」として書類やフォームを準備している場合もあります。退職願いが認められた上で社内での手続き上必要な書類として用いられます。また、また、会社側からの(会社都合による)勧奨退職の場合に「早期退職届」「早期退職申出書」といった名称の書類を提出することもあります。

2. 労働者側から申し出る労働契約の解消を申告する文書
本来は、あらかじめ退職する意向を会社側に申し出て退職時期を相談の上で退職するのが円満な退職方法です。しかし会社側が何らかの理由で不当に退職時期を引き延ばしたり、不当な理由をつけて退職を認めない場合には、会社に提出する書類・文書は「退職届」です。

※このページでの「退職願」と「退職届」の区別はあくまでも事務局の見解によるものです。事務局では、自己都合による退職の場合に会社に提出する書類としては、円満退職を推奨する立場から「退職願」を推奨しています。しかし職場によっては退職願と退職届が同義のものとして使われているケースもあるようです。なお、退職願のフォーマットは別ページで紹介していますので、ご参照下さい。>>>
退職届の主な例
A. 退職願いが認められた上で、社内での手続きのために届け出
  ・自己都合退職の退職願いが認められた上で、会社の労務管理上の手続きのひとつとして退職届といった書類が用意されていることがあります(すべての職場で必須というわけではありません)。

・宛先は社長(または団体の長)あてで、所属部署、氏名、退職事由(退職理由)のほか、現住所、退職後の連絡先を記載します。
B. 勧奨退職の場合に記載
  ・労働者からの申し出ではなく会社側(使用者)から労働契約の解除の申し出(退職勧奨)があり、労働者がこれに応じるケースを勧奨退職と言います。
具体的な例としては、定年退職の年齢が定められているのにもかかわらず、その年齢に達する前に、早期退職希望者を募るような場合が挙げられます(早期希望退職は勧奨退職のほんの一例です)

・労働者は退職届などの書類を雇用主に提出します。参考までに自治体が定める退職勧奨に関する要綱を調べてみた範囲では、「退職届」「退職願」のどちらかの名称の様式が使われています(どうも名称は統一されていないようで、定められたテンプレートの名称は自治体によって異なります)。

・勧奨退職の場合、「退職願」「退職届」の記載を強制することはできません。
C. 労働者側からの「退職の権利」の申請の場合に、あえて提出
  ・会社側が何らかの理由で不当に退職時期を引き延ばしたり、不当な理由をつけて退職を認めない場合に会社に提出する書類・文書は「退職届」です。
会社が労働者に認められている退職の自由の権利を冒していることになり、退職願ではなく退職届を提出することにより、退職の遺志を明らかにする必要があります。

・悪質な場合には労働金準監督署などに相談することも有効なアドバイスを受けられる方法のひとつです。

■ 退職を申し出る時期…円満退職のために

◎会社を辞めたい…いつ申し出る?
通常、会社の就業規則では、退職の一カ月前に申し出るように記載されている場合が多いようです。民法の規定では少なくとも二週間前提出するように義務づけられていますが、できるだけ円満に退職するためには業務の引き継ぎや後任を決める人事のこともあるため、まずは直属の上司に相談しましょう。
 特に、結婚のための退職、出産のための退職などの場合は、円満退職を心掛けましょう。
 ★提出する前に上司に相談→(就業規則に従い1カ月前に提出)→退職
というプロセスをおすすめします。


◎会社から引き止められた場合は?
・会社は社員が提出した退職願いを拒否できませんので、民法627条第1項の規定により、(時給、日給制の社員の場合)申し入れから2週間が経過すれば、退職は成立することになっていますが、月給制の正社員の場合は、民法に抵触しなければ、会社の就業規則が優先されます。
なお、退職する時は、社員(労働者)の側も、きちんと「業務の引き継ぎ」を行わなくてはなりません。
 
・参考…民法627条第1項  雇傭ハ解約申入ノ後2週間ヲ経過シタルニ因リテ終了ス


◎契約社員の退職について
・期間の定めがある契約社員の場合には、契約期間中の退職は原則として認められず、場合によっては契約違反となります。
但し、事業主が契約時に締結した条件を守らないときや、本人の死亡、疾病、家族の看護などのやむをえない事由があると認められる場合には、期間満了前に退職が可能です。
自己都合による退職のしかた
退職までの流れ
1. 「退職したい」という意向を上司に伝える。
  ・時期…通常は1ケ月前(〜3ケ月前)程度。

・円満に退職するためには、できるだけ早めに直属の上司に申し出ます。(結婚のための退職などの場合には、3ケ月前くらいに申し出るのがおすすめ)

・申し出るときに、
「◯月末頃をめどに考えていますが、業務の引き継ぎもありますので、具体的な日取りは決めていただいて結構です」
というと、 かなり円満なかたちになります。
2. 退職日を上司と相談して決定する。
  ・時期…通常は1ケ月後くらいがめやすです。自分の都合だけを主張せず、業務の引き継ぎ期間も考慮しましょう。

・もし、転職先が決まっている場合には、率直にその旨を直属の上司に伝えます。具体的な再就職の日取りが決定している場合には、それも伝えましょう。
但し、最低でも二週間は在籍し、業務の引き継ぎをきちんと行なうのが社会人としてのマナーです。

・まわりのスタッフおよび社内に、あなたが退職することをオープンにする時期については、上司に一任しましょう。
3. 退職願いを提出する。
  ・時期…退職日が決まってから提出します。社内の手続きにもかかわるのであまりギリギリではないほうが良いでしょう。上記の2のときに、上司に提出時期を相談すると良いと思います。

退職願の書き方は、別ページで書式を説明しています。
会社によっては、決まったフォーマットの届け書を用意しているところもあります。
4. 後任人事、業務の引き継ぎ
  ・会社が後任を選出してくれます。
・まずは、あなたが担当している業務を箇条書きにします。

1) 項目ごとに漏れがないようにチェックをしながら業務の引き継ぎをする。

2)あなたがいなくなってもわかるように、必要ならマニュアルを作成する(操作方法、管理方法など)。

3)自分がかかわった業務のデータ、書類などは、だれが見てもわかるように整理・分類をしておく。

4)取引先の名刺を分類し、後任に説明する。
また、 必要な取引先には、後任のスタッフを同行し、紹介する。
5. デスク周りの片づけ、整理
  ・私物と会社のものを分類します。
・廃棄する場合は、必要に応じてシュレッダーにかけるなど、情報の保護、管理に留意しましょう。

・パソコンのデータは特に留意が必要です。後任者にデータを渡したもの以外は、削除しましょう。
 私物のパソコンを業務で使用している人は、トラブルを避けるためにも業務データは完全に削除することをおすすめします。

・メール、メールアドレスなどの管理にも細心の注意を払うようにしてください。

・退職時に、名刺ファイルは会社に置いていくことになるので、退職後、挨拶状を送付したい相手の名刺はコピーしておきましょう。
(コピー前に、上司にコピーの許可を得ることをおすすめします)
6. 退職
  ・社内をまわり、お世話になったお礼の挨拶をして退社します。

・健康保険証、 社員証、定期乗車券、鍵(キー、セキュリティーカード)などは会社に返却をします。

・雇用保険被保険者証を受取ります。(再就職先に提出します。また、再就職しない場合には、失業保険の手続きに必要です。)

・離職表を受け取ります。離職表は後日郵送される場合もありますので受取方法を事前に確認しておくと良いでしょう。失業保険、雇用保険関係の手続きのために必要です。
雇用保険については、アルバイトやパート社員など、労働時間が短い等の理由で雇用保険の被保険者となっていないケースでは、発行されません。


[その他]
・会社が年金手帳を預かってくれている場合もあります。そのような場合は必ず返却してもらいましょう。
・源泉徴収表が必要な人は、交付を依頼し、発行される時期を確認しておくと良いと思います。再就職先に提出します。
7. その他
  ・退職に関連して事務局からのアドバイスを書きます。
【退職願いを提出した後の再就職活動は】
・前職についているうちは、できるだけ業務の引継ぎなどを誠実に行うために残りの日を費やすことをおすすめします。どうしてもやむをえず就職活動のために時間を割く場合には、休暇を取るか、必要な時間のみ外出するのかといったことも含めて、上司に率直に申し出て許可を得るようにしましょう。受け入れ側の企業のほうも、前職できちんと円満に退職してきた人材を望むはずです。

【退職願いを提出した後の休暇取得】
・残った有給休暇をすべて消化して辞めるというのが慣例になっている職場もあるようですが、事務局としては心情的にあまりおすすめしません。
  上司から「君はよく頑張ってくれたから最後くらいは休んでいいよ」と言われるようなケースは別ですが、退職前の休暇取得はほどほどに、が美しいと思います。
※退職送別会での、退職時の挨拶やスピーチ文例はこちらへ>>>

■ 退職届の書式と書き方

退職届は、会社や職場によっては所定の届け出用紙を準備している場合もあります。退職を申し出た時に、上司に提出すべき書類を確認してください。

下記は、人事・労務を担当する職場の方が、これから退職届の用紙を作成するといった場合にお使いいただけるよう、参考例としてご紹介します。
会社側で届け出用の書類を作成する場合の用紙はOA用紙(コピー用紙)で良いでしょう。

下記は会社側で用意する場合の退職届の書式見本です。

※なお、退職願は別ページで詳細をご説明しています>>>
[退職届 見本・書式]
履歴書の書式

退職届の記載内容の説明

(退職届の書きかたです。退職届のテンプレートを作る際に参考になさってください。)
 

1. 宛先

企業の場合は社長あてのものが大半ですが、人事部長あて、支店長あて、工場長あてなどのケースもあります。自治体の場合は首長あて(市区村長宛)または所属長あてです。
 

2. 提出日の日付

特別な指定がなければ退職日の2週間前までの日付となります。
就業規則に「退職を希望する場合には1ケ月前までに申し出る事」などと記載されている例が多く、その範囲内で会社の方から給与計算の締日や「月末」などと日付けを指定されることがあるかもしれません。事務局としては円満退職をおすすめします。事前に直属の上司に相談して下さい。
 

3. 表題

ここで紹介しているのは退職届です。
中央に「退職届」と記載します。
※退職願いの書き方と見本は、こちらを参照して下さい>>>
 

4. 印鑑

この書式見本では、右の端が本人の印、左となりが直属の上司の印鑑、一番左が所属長の印鑑となります。使用する印鑑は認印で構いませんが、シャチハタ印は避けましょう。
 

5. 所属部署

退職日現在の所属部署を記載します。
 

6. 退職日

退職届を提出する前に、上司と相談し退職願を認めてもらってから退職届を提出します。
 

7. 退職理由

ふつうは退職理由の詳細は書きません。自己都合退職なので、詳細な理由は書かずに記載例のように「一身上の都合により」とだけ書きます。
但し、勧奨退職の場合には「退職勧奨の応諾による」とか、「早期退職制度適用希望」などとなります。
 

8. その他

上記の退職届の雛形に関しては、人事部使用欄について主なものを挙げています。アレンジして活用して下さい。希望する退職者には、上記の他に源泉徴収票の発行が必要です。また、会社で年金手帳を預かっている場合には退職者に返却します。

【勧奨退職の場合の退職届】
なお、早期退職の勧奨に応じる場合の退職届についても、会社や自治体側で届け出用紙の書式を決める場合がほとんどです。  こうした場合には、下記の一文を挿入するのが慣例となっています。代表的な例をご紹介します。

私は平成◯◯年◯◯号退職勧奨を応諾し、平成◯◯年◯◯月◯◯日をもって退職したくここに届け出ます
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■ 退職届と封筒

このページでは上記で「退職届」と「退職願」を区別して説明しています。
退職届については、書式が決められているものが多く、封筒についても所定のものが決められている事業所があります。
もし、決められた封筒がない場合には、手書きの退職願を提出する際の封筒に準じたものを用意するのが無難でしょう。

1. 封筒

退職届を提出する場合の封筒の大きさは、白の無地の長形封筒(定型封筒)が良いでしょう。
慣例として、長形4号サイズ(いわゆる和封筒サイズ)を用います。

封筒の種類と、入れる書類の大きさのめやす
名称 大きさのめやす サイズ
長形封筒 長形4号(定型) B5三ツ折りの大きさ 90×205mm
長形封筒 長形3号(定型) A4三ツ折りの大きさ 120×235mm
・和封筒に入れるときの便箋の折り方(書類の折り方)
読む人が開いたときにすぐに読み始められるように、書き出しがすぐ目に入るように折りたたみます。
▼横に三つ折りにしてちょうど入る大きさの場合
先に下から三分の一のところで、上に向かって折る。
次に上から三分の一のところで、下に向かって折る。
▼もし、四つ折りにする場合には、先に下から半分のところで、上に向かって折る。
次に、さらに半分のところで、下から上に向かって折る。

2. 封筒の宛名書き

1)表面の中央に、黒いペン(または毛筆)で、退職届 と書きます。
2)裏面の左側に自分の所属部署名、氏名を書きます。
 

3. 退職届を提出する

直属の上司に提出します。
・まわりのスタッフおよび社内に、あなたが退職することをオープンにする時期については、上司に一任しましょう。
※提出の仕方の特例
…このページでは退職届と退職願いとは目的が異なるものとして、分けて説明しています。退職届については、「退職願いが認められた上で、社内での手続きのために届け出るもの」という側面がありますので、もし、病気療養などの理由で退職する場合には、社内規程で認められていれば、上司の許可を得た上で“郵送”で提出することもあります。
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【はみだし知識】
退職証明書とは、退職(自己都合退職、解雇等)の際に、労働者が使用者に対して発行を請求できる書類です。記載内容は、試用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金、退職の理由などです(労働基準法第22条にて規定されています)。

この退職証明書という書類は、例えば退職者が再就職の際に役立てることができるほか、被扶養者になる際の手続きや、国民健康保険や国民年金に加入する際の手続き、市営住宅の入居申し込みの際などに必要な場合があります。