社会人の基本マナー「コーヒーの入れ方」

コーヒーはいまやオフィスに欠かせない飲み物の一つとなっています。コーヒーの入れ方の代表的な抽出方法にはドリップ式、サイフォン式、プレス式などがあります。
オフィスで(ビジネスシーンで)コーヒーを入れる場合には、ドリップ式のコーヒーメーカーをお使いのケースがほとんどだと思います。ここでは知識として「おいしいコーヒーの入れ方」をご紹介します。
………このページの内容………
1. コーヒーの入れ方・淹れ方
(代表的なコーヒーの抽出方法)
(コーヒーに関するビジネスマナーとポイント)
2. 主なコーヒー豆の種類と特徴
3. コーヒー豆の挽き方
4. コーヒー豆の保存方法
5. おいしいインスタントコーヒーの入れ方
[参考ページ]
正しいコーヒーの出し方ビジネスマナー(別ページ)

■1.コーヒーの入れ方・淹れ方

ここでいうコーヒーとは、コーヒーの木(コーヒーノキ)の種子(コーヒー豆)を煎って粉にしたものにお湯をかけたり煮出して抽出した液体のことをさします。
オフィスで(ビジネスシーンで)コーヒーを入れる場合には、ドリップ式のコーヒーメーカーをお使いになるケースがほとんどだと思います。
 しかし 例えば普段インスタントコーヒーを飲用している職場で、コーヒー豆を頂く機会もあるかと思います。ちょっとした知識があればおいしいコーヒーを飲むことができますよね。
下記に代表的なコーヒーの入れ方・抽出方法の特徴と違いについてご紹介します。
コーヒーの代表的な抽出方法の特徴と違い
入れ方の名称 説明
▼ドリップ式
 

[ドリッパー]
[サーバー]
[デカンタ]

●ドリップ(="drip")とは、文字どおりポタポタ落とすということ。
煎って粉にしたコーヒー豆に、熱湯をかけ、ペーパーフィルター(紙製のフィルター)またはネルのフィルターなどで濾して抽出する方法のことをさします
(※「濾す・漉す=こす」コーヒーを抽出したあと、コーヒー豆の滓を取り除くためにフィルターを通す)。

●オフィスで良く使われているのは、大半がドリップ式のコーヒーメーカーです。
サーバー、またはデカンタと呼ばれる耐熱容器の上のドリッパー(またはカートリッジ)にペーパーフィルターやネルなどをセットし、その上に人数分のコーヒー豆を入れます。

●熱湯をコーヒー豆の上からゆっくりと注ぎます。
まず最初に豆全体に湯をまわしかけて蒸らし、豆が泡を出しながら膨らんだら、「の」の字を描くように、湯をまわしかけながら少しずつ注いでいきます。コーヒー豆の挽き方の違いや、お湯の温度、お湯をかける量、速度、蒸らし時間などによりコーヒーの味が異なってきます。

[ベトナムコーヒー]
ベトナムではフランス式の濃いコーヒーが飲まれています。深煎り豆を、粗挽きにして、二段重ねのフィルターでドリップします。ベトナムコーヒー独特のフィルターであり底に開けた細かい穴を通してコーヒーが滴下されますが、コーヒー粉で穴が塞がるためドリップに時間がかかり濃厚な味になります。加糖練乳を加えて飲むのが一般的と言われています。
▼サイフォン式
 

[サイフォン式]

●サイフォン(="syphon"="siphon")とは、吸い上げる管のことを言います。
水を沸騰させたときの蒸気の圧力を利用してコーヒーの抽出を行なうことと、サイフォン用の器具の独特の形状や音が、この方式の大きな特徴となっています。
●ガラスの部分は、下のフラスコ部分と上の漏斗部分の2つに分かれます。

[サイフォン式のしくみ]
①下のフラスコ部分には水を入れて、上の漏斗部分にはコーヒー豆を入れます。

②(下のフラスコ部分に水を入れて)底からヒーター、バーナー、アルコールランプなどで温められると、沸騰した水は連結部分のフィルターを通して上部のパーツに上ります。

③上部では、蒸気圧がかかった状態で、湯によってコーヒーが抽出されます。

④底からの加熱を止めることにより陰圧となり、上部で抽出されたコーヒーが漏斗からフィルターを通して下部のフラスコに下がってきます。
フラスコ部分は最終的には「サーバー、デカンタ」としての役割も果たすことになります。

[コーヒーブレイク]
仕事の合間に取る休憩時間のことをコーヒーブレイクといいます。
…余談ですが、かつて筆者の事務所にも戴き物のサイフォン式コーヒーメーカーがありました。
サイフォンでコーヒーを入れる時の“音”には、「おいしくなってる。おいしくなってる。」みたいな、ちょっとしたパフォーマンス効果 がありますね。そしてかぐわしい香り…まさに時間の流れを少し遅くするような魔法をかけてくれます。
しかし悲しき哉、時間に追われるように過ぎて行く多忙な日々の業務にはそぐわず、手放すハメに。
統計を調べたわけではありませんが、一般的にオフィスではドリップ式の方が普及しているように思います。
▼プレス式
 

[プレス式]

●プレス (="press")とは、押さえること、押し付けることです。
プレス式の場合には、文字どおり湯で膨潤させたコーヒー豆を、押さえ付けることによって抽出します。

●プレス式のコーヒーの入れ方・淹れ方では、左の画像のような器具を用います。紅茶の抽出方法でもプレス式がありますね。

[プレス式のしくみ]
コーヒー豆とお湯を入れて数分待ちます。抽出が終わったら、豆の部分をプレスして上澄み部分を飲用します。
フィルターを使わないため、コーヒーの豆そのものの味が最も濃く出ると言われています。
コーヒーに関するビジネスマナーとポイント(コーヒーの出し方)
(1)温度に留意する
  ●ホットコーヒーは温かいままで、アイスコーヒーは冷たいままでお客様にお出しします。
(2)上座の人から先に出す
  ●座席の中で最も上座にあたる席の相手から出します。
応接室ではお客様から出します。社内の会議の場合には、最も上役にあたる人から出します。
(3)スプーンの位置、持ち手の向きに注意する
  ●スプーンはお客様から見て手前に置くのが基本です。スプーンは柄(え)の部分がお客様の右手側に来るようにします。

●カップの持ち手の位置については、持ち手を右にするのが正しいとか、左に来るのが正しいとか…まさに諸説あるのですが、コーヒーをブラックで飲む人がカップを持ってすぐそのまま飲めるように右側に来るようにするという考え方が主流のようです。 カップの内側にワンポイントや絵が描かれている場合には、その絵が飲む人の正面に来るようにします。
(4)できるだけ相手・お客様の正面に。資料がある時は右側に置く
  ●(机の位置関係や、会議の際の机の上の資料の位置などにもよりますが)基本的には相手・お客様の正面にコーヒーを出します。

●着席している人の正面に資料などがあるときには、右側に置きます。
(但し、空きスペースに注意し、テーブルの端になる場合や、資料にかかる場合には「こちらでよろしいでしょうか?」と声をかけるなど臨機応変に。)
(5)カップには適量を入れる
  ●カップにコーヒーを入れる場合には、なみなみと入れるのはNG。7〜8分目の間ぐらいが上品です。
※コーヒーの出し方に関する正しいビジネスマナーと詳細は「コーヒーの出し方」のページへ>>>

■2. 主なコーヒー豆の種類と特徴

ご存じのとおり、コーヒー豆にはさまざまな種類があります。
事務局では、自家焙煎のコーヒー豆をずっと使っていて、“イエメンモカマタリアルマカ”という豆です。お気に入りの味を見つけると本当に嬉しいものです。
それぞれのコーヒー豆の特徴を知り、好みの味にするためにブレンドします。 さて。下記は代表的なコーヒー豆の種類とその特徴です。
コーヒー豆の種類と特徴
名称 特徴
▼アラビカ種またはアラビカ豆
  ●世界中で飲まれているコーヒーの原料となるコーヒー豆の主流と言われる。
クセが少なく飲みやすいとされ、一般的なレギュラーコーヒー(ホットコーヒー)の原料となっている。
▼ロブスタ種またはロブスタ豆
  ●苦味や渋みや酸味などのクセがあるものが多く、くせのない豆と適量をブレンドすることによって特徴を出すためのアクセントにしたり、深煎りしてフレンチコーヒーやアイスコーヒーなどに使ったりする。
▼リベリカ種またはリベリカ豆
  ●上記の2品種と比べるとほとんど栽培されていないそうで、私たちがコーヒーとして口にする機会は少ないようです。
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■3.コーヒー豆の挽き方

おいしいコーヒーを入れるための重要ポイントとしては、「豆が挽きたてであること」(新鮮であること。酸化していないこと)がかなり重要です。
下記に豆の挽き方の違いとその特徴についてご説明いたします。豆の挽き方には、使用するコーヒー抽出器具のクセや飲む人の好みが反映されるため「これが正しい」というものではありませんが、オフィスで使う豆選びの参考にして下さい。
コーヒー豆の挽き方の種類と特徴
名称 特徴
▼粗挽き
  ●雑味が出ないようにする挽き方とされます。あるいはロブスタ種(ロブスタ豆)などのようにクセの有る豆などに使われる挽き方です。

●フィルターを用いないプレス式のコーヒーメーカーを使う場合に、粗挽き〜中挽きの豆を用いるとされます。プレス式の場合には、フィルターがないため豆の味がダイレクトに出やすく、こうした挽き方が好まれるようです。

●粗挽きの場合には抽出時間が長めになります。
▼中挽き
  ●お使いの器具のクセによって使い分けてください。粗挽きと細引きの中間くらいの挽き方です。ドリップ式、プレス式に向いているとされます。
▼細引き
  ●コーヒー豆を細かく挽いたものです。コーヒーの抽出時間が比較的短いサイフォン式、ドリップ式に向いているとされます。

●細挽きの場合には抽出時間が短かめになります。

■4.コーヒー豆の保存方法

オフィスでのコーヒー豆の保存、どうしてますか?
挽きたてのおいしさを長もちさせるためのポイントをご紹介します。
事務局では、試しに「挽きたてのコーヒー豆」と、挽いてから「脱酸素剤を封入した密閉袋」で3週間経過したコーヒー豆とで、コーヒーの味を比較してみました。
新鮮さが命とはいうものの、脱酸素剤を封入して冷蔵庫に入れておけば、挽いた豆でもかなり良いコンディションで保存ができるようです。
コーヒー豆の保存方法
ポイント 説明
【1】コーヒーは、粉の状態よりも豆の状態の方が保存に適している
 

●豆の状態で保存しておいた方が、香味が長もちします。飲む前にミルで挽いて、挽きたてを使う方が新鮮な美味しさを味わうことができます。

●ビジネスシーンでは、ミルの音がうるさいと言われないような環境が必要です。

●難しい場合には数日〜3週間くらいで使い切る量の挽きたての豆を購入し、下記【2】以降の条件で保存します。

【2】低温で貯蔵。温度の変化も少ない方がマル。
  ●1ケ月以上の長期保存の場合は、冷凍します。

● 数日〜3週間程度で飲み切る場合には、冷蔵庫で保存します。

●結露によって湿気を吸うので、冷蔵庫に入れた豆は常に入れた状態にしておきます。

●冷蔵庫・冷凍庫での保存には、下記の専用のビンや、専用の袋を用います。
【3】酸素・空気にふれないように
  ●毎日飲むものなのに脱酸素剤をいれて封入…なんて、なかなかできないものです。
・豆の状態で保存しておき、飲む前にミルで挽いて、挽きたてを使う
・挽いた豆を買った場合には、なるべく空気と接する面積が少なくなるように、
 A.保存に適した袋に入れた状態で口の部分を豆ギリギリまで折り曲げる。
 B.専用のビンに保存する
など工夫して下さい
【4】他の食品などのニオイがつかないように
  ●薄い袋で保存すると、他の食品のニオイガついたりします。買ったままの袋よりも、専用の入れ物(保存に適した袋かビン)を用意することをおすすめします。
【5】光が当たらないように
  ●冷蔵庫のない職場の場合でも、ぜひとも冷暗所に置いて下さい。コーヒーは光を嫌いますので、入れ物に配慮し、光が当らないように保存しましょう。
その他
  ●コーヒー豆を使わず、インスタントコーヒーを使っている職場の場合には、インスタントコーヒーは冷暗所に保存してください。開封後はなるべく早めに使い切るようにします。長期に渡る使用は香味の劣化を招くだけでなく、万一湿気を拾うとカビ発生の原因になります。

■5.おいしいインスタントコーヒーの入れ方

御中元や御歳暮でインスタントコーヒーを頂くことってありますよね。ふだんはコーヒー豆でレギュラーコーヒーを愉しんでいる方も参考になる(?)おいしいインスタントコーヒーの入れ方をご紹介します。
インスタントコーヒーの利用法
ポイント 説明
【1】牛乳に溶かしてカフェオレに
  ●レギュラーコーヒーでカフェオレを作る場合、コーヒー豆の焙煎のしかたも変えたりして、なかなか面倒なのですが、インスタントコーヒーなら味の濃さの調節が簡単にできるためむしろおいしいカフェオレを作ることができます。ミルク(牛乳)100%にすると、更に美味しくなります。
【2】缶 コーヒーのテイストアップ
  ●職場あてに缶コーヒー1ケースを頂戴することがあります
(…すみません。。最近の缶コーヒーは随分美味しくなってきてはいるのですが、やはり普段レギュラーコーヒーを飲んでいる人には「やっぱりちょっと」と思うものもあります)。
冷やした缶コーヒーを牛乳で割ったり、インスタントコーヒーで増強したりといったテイストアップでグンと美味しくなります。
【3】アイスコーヒー
  ●ホット用として使い慣れたコーヒーメーカーでアイスコーヒーを作るとなると、意外にコツが必要となります。 アイスコーヒーに適したコーヒー豆は深煎り(深炒り)のものですが、ホット用のものを転用すると酸味が強くなったり雑味が強くなりすぎたりします。
アイスコーヒーをオフィスで作る時には、インスタントコーヒーで作ったり、ホットコーヒーとして作ったものにインスタントコーヒーでテイストを補強したりする方が酸味と苦味のバランスが良いものができるようです。
その他
  ●筆者が個人的に好きなのは、プレミアムタイプのバニラアイスのトッピングとして、インスタントコーヒーをふりかけて食べることです。フリーズドライタイプのコーヒーが断然合います。
アイスが溶けてきたらグニグニと混ぜて食べてもよいのですが、無理して混ぜたりせずにサクサクとした触感のインスタントコーヒーとバニラアイスの濃厚なミルクの両方を味わいながら食べるのが好きです。 オフィスでのおやつタイムに?…いえいえ残業の友(泣)です。

※注意:味の感想については事務局スタッフの主観が入っています。コーヒー教室を主催しているわけではありませんので、あくまでも参考意見としてご覧いただければと思います。